SMAPの楽曲を支える作家陣、その顔ぶれの傾向は? 最新作ではMIYAVI、中田ヤスタカ起用

 彼らにとって転機となったのは1997年にリリースされた25枚目となるシングル「セロリ」。山崎まさよしの楽曲をカバーしたこの作品のヒットにより、SMAPは楽曲の制作に外部のシンガーソングライターを積極的に登用するようになる。1998年の「夜空ノムコウ(スガシカオ)」、2003年の「世界で一つだけの花(槇原敬之)」などはその代表だ。そして2008年、43枚目となるシングル「この瞬間、きっと夢じゃない」がHi-Fi CAMPによって制作されて以降は、若手からベテランまでジャンルを問わず実力派ミュージシャンがSMAPの曲を手がけるようになる。久保田利伸(そっと きゅっと)、LOVE PSYCHEDELICO(This is love)、斉藤和義(僕の半分)、サカナクションの山口一郎(Moment)、凛として時雨のTK(掌の世界)、さかいゆう(Yes we are)等がその代表で、この流れは現在まで続いている。そして今回抜擢されたのが上記のミュージシャンであったというわけだ。

 こうして見ると時代と共にSMAPを手がける作家陣も変化を続けていることがよく分かる。現在のトレンドである外部の実力派ミュージシャン積極登用という流れが今後どのように変化していくのか。そんなことを考えながらニューシングルを聴いてみると、普段とはまた違った楽しみ方ができるかもしれない。
(文=北濱信哉)

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