イベント関係者が語るライブハウス最新事情「土日に公演日が集中し、会場を押さえるのが難しい」

「会場の規模に関わらず、都心部の会場はどこも人気ですが、土日に公演日が集中しがちだという問題もあります。平日をいかにして盛り上げるかは、会場にとっても興行主にとっても重要な課題ではないかと。最近は平日の無料イベントなどを行う会場もありますが、そうした動きがもっと活発になれば、ライブを楽しむ文化はより身近になり、結果として音楽業界全体にとってもプラスになるのではないかと思います。渋谷チェルシーホテルが行っている『ガールズトーク』や、O-NESTが行っている『exPoP!!!!!』といった無料イベントが増加することを期待したいですね」

 また、ライブに足繁く通う音楽誌の編集者は、ライブハウス同士の「横の繋がり」を活用したイベントが増加していることも指摘する。

「最近は、複数の会場が連携してイベントを開催するケーズも目立っています。いわゆる『フェス』のような形式で、都内だと下北沢の街全体を使った『下北沢インディーファンクラブ』などが有名です。このように、複数のライブハウスが協力して行うイベントは、ライブハウスの活用の幅をより広げていくのではないかと思います」

 音楽業界の不況が叫ばれる中、ライブの重要性がますます高まっている昨今。創意工夫を凝らしたライブハウスの増加により、音楽シーンがより盛り上がっていくことを期待したい。
(文=編集部)

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