Mayday香港公演レポートーー『Do You Ever Shine?』初披露、flumpoolのサプライズ出演も

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『Do You Ever Shine?』のジャケット写真にも使用されている象が出現。

 そしてライブ後半に「未來飛象」という巨大な象が天井から出現するという豪華な演出は観客を圧倒。また阿信がソロで歌う楽曲があったり、ドラムの冠佑(ミン)や石頭(ストーン)がリードボーカルを取ったり、ベースの瑪莎(マサ)や怪獣(モンスター)が弾き語りを見せたり、様々な見せ方で緩急を付け、約4時間というライブをまったく飽きさせることなく、魅了していた。

 MCにおいても、どのメンバーも必ず、「今日はセミファイナル」と語り、終わりが近づく香港公演にファンが寂しくならないような配慮を施していたことが印象的だった。すごく些細なことかもしれないが、そんな心遣いがたくさんのファンに支持される理由の一つでもあるのだろう。
 
 また心遣いという点では、「私たちにとってライブは、ひとつのバンドの音楽を見せる場所として一番いい場所。だからライブでは即興的にその時の気持ちとお客さんの反応によって突発的に予想不可能なことをするのが好きです」と、阿信が後のインタビューで語っていたこともそうかもしれない。Maydayのライブは、日本のライブではあまり見ることができない「想定外の進行」が多いのだ。急遽セットリストを大幅に変更したり、用意されてなかった曲を突然その場のメンバーの話し合いで決めて演奏したりする。それを完璧にやってのけるMaydayと演出を手がけるスタッフ陣のレベルの高さにも舌を巻いた。

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ライブの状況によってセットリストを変えたり、Maydayの経験値の高さ、ライブ力を感じる公演だった。

 そんなMaydayの15年という長いキャリアから生まれた幅広い楽曲、ライブ力、そして本国ではない土地でも愛されるメンバーそれぞれの人間力を見ることができた本公演。5月と言えども、この日の気温は33度を越し、香港特有の高い湿度で、立っているだけでも汗が滲んでくる暑さ。そのため、昼の暑い時間帯を避けるためにライブの開演時間が20時15分だったということも日本とは勝手が違い、印象的だった。

 Maydayの香港での圧倒的な人気と、flumpoolの香港でのブレイクも予感できた、このライブ。終演後、Maydayの阿信にこれからの日本での活動について訊いた。「明確なプランはまだこれからですが、6月4日に『Do You Ever Shine?』を発売して、8月には東京、大阪でSUMMER SONICに出演します。まずはそのライブを全力で取り組みたいですね」。そのSUMMER SONICで「Do You Ever Shine?」が日本でどんな盛り上がりを見せるのか、今から楽しみだ。

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7日間で約7万人を動員した香港公演。

(文=高木智史)

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