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ジャニーズが独自に進化させたミュージカル その半世紀に及ぶ歴史をたどる

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 ジャニーズは1965年の石原慎太郎作『焔のカーブ』出演を皮切りに、『ウエスト・サイド物語』を参考にジャニー氏が製作した『いつかどこかで』、現在でもKis-My-Ft2やA.B.C-Z等のメンバーによって上演されている『少年たち』などミュージカルの上演を続けた。当時はテレビが一般家庭に普及する過渡期、芸能の基本的なイメージはまだ舞台にあった時代。そんな芸能界にミュージカルという形で“参入“したのがジャニーズであり、その後の事務所の活動もミュージカルを拠点に行われていくこととなった。

 ジャニーズがアメリカから輸入し育てていったミュージカルも、日本へローカライズされていく過程で本家とは異なる独自の進化を遂げていくことになった。例えばジャニーズのミュージカルには夜とセックスの要素がほとんどない。ブロードウェイにみられる性やエロス、恋愛といった描写は姿を消し、代わりにもっと健全でスポーティーな部分が前面に出されている。また世代を超えてメンバーが登場、“ジャニーズ・ファミリー”の継承を行うのも彼らのミュージカルの大きな特徴だ。代表的な作品は1986年から毎年夏に上演されている『PLAYZONE』。劇中劇のようなメタ構造の同作品では少年隊を主役に置きながらも(2008年まで)、光GENJIのコーナーがあり、Kis-My-Ft2やHey! Say! JUMPのコーナーがあり、ジュニアのコーナーがある。舞台上で繰り広げられる劇中にジャニーズ・ファミリーのなかで継承されていく連続性を観て楽しむことができる作品だ。KinKi Kidsの堂本光一が座長・主演を務め2008年には菊田一夫演劇大賞を受賞した『Endless SHOCK』も同様。リアルとフィクション、舞台裏とステージが交互に続いていくメタ構造の作品で、こちらも少年隊からジュニアまで幅広い世代のジャニーズ・ファミリーが登場し物語を紡いでいく見応えのあるミュージカルに仕上がっている。

 今年の12月7日からは新たなミュージカル、ジャニー氏が作・構成・演出を手掛ける『ジャニーズ2020ワールド』が帝国劇場で開幕する。東京五輪の開催が決まった2020年前後の世界を舞台に“若者の未来と平和”を題材にした作品で、今後毎年上演していく意向も伝わっている。まだテレビを通してしかジャニーズを楽しんだことがない、そんな方はぜひ劇場にも足を運んでみて欲しい。長い歴史の中で築かれた、世代を超えて継承されるミュージカルに彼らの新たな魅力を発見できるはずだ。
(文=北濱信哉)

      

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