山口百恵の曲はなぜ“ツンデレ”? 亀田誠治×槇原敬之が名曲「プレイバック」を分析

ツンデレのシカケ2「ブレイク」

 ブレイクとは、演奏中にリズムやメロディーを一時的に停止させる空白部分のこと。亀田はブレイクについて「これまでいい感じで曲が流れていたのに、ここでバッと断ち切られているわけ。ツンって。で、そのあとに『stay with me』で、また一緒に行く感じになる」と、その狙いを分析したうえで「このブレイクが、J-POPにありとあらゆるドラマチックな展開を生む」と語った。

 B’zの『ultra soul』では、サビ前の「Do it Do it Do it」というキメの後、二分のブレイクが挿入されている。小野はそのブレイクを「口説いて口説いて口説いて、押し倒されるのかと思ったら、急に音信を断たれるような……」と、恋の駆け引きにたとえ、槇原に「いい表現だ!」と称賛された。亀田は「まさにそう。メールや電話がたくさんきていたと思っていたら、急に音信不通になって、不安になったその直後、いきなりサビが来ちゃう」と、ブレイクが曲に“緊張感”を生み、サビをドラマチックに盛り上げることを解説した。小野は「うわー、戦略的。これはツンデレ作戦ですね」と、亀田がシカケを「ツンデレ」とたとえた意図に対し、納得した面持ちを見せた。

 山口百恵の『プレイバックpart2』では、キメとブレイクが何度も繰り返され、曲が終わったかと錯覚するほど長いブレイクが入ることから、亀田は「どんだけツンデレなのかと思うよね」と、その楽曲に込められた女心の複雑さを示唆したうえで、同曲を「J-POP史上最高のツンデレ大賞」と称えた。

 番組の後半では亀田がベース、槇原がボーカルを務めるスペシャルバンドで『プレイバックpart2』を演奏、存分に“ツンデレ感”を味わえる演奏となった。

 亀田は総括として「シカケがあることによって、みんなが一致団結することもできるし、もしくは曲からポンと放り出されるような感じにして、ひとりになって自分の感覚で音楽に触れることもできる。シカケは、音楽を聴く色んなきっかけ、色んなチャンス、色んな場面の雰囲気作りをしてくれるんですね。シカケは感情の振れ幅を作ってくれる特効薬です」と語った。

 亀田音楽学校、次回11月21日の放送では「フライング・ゲットのメロディー学」について講義する予定だ。
(文=編集部)

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