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AKB48とマイリー・サイラス――日本と海外のアイドルは何が違うのか?

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 一方、日本ではどうだろうか。日本のアイドル文化を語る上で欠かせないキーワードに「物語性」がある。我々はアイドルを愉しむ(応援する)際、たんに容姿や歌唱力だけに惹かれているのではない。ももクロが売れていない頃にツアーバスで寝食を共にしていたとか、AKBで選挙の結果、はじめてマイクを握れるメンバーになったといったような文脈を含めてアイドルを愉しんでいる。ステージ上の姿、あるいはCDや写真集の中の姿(パッケージ)だけでなく、もっと人間味のある部分――彼ら彼女らの持つ物語を愉しんでいるのが日本のアイドル文化だ。この「パッケージ」を愉しむか「物語」を愉しむかというという受け手の違いが、アイドル自体のあり方に大きな違いをもたらしているのだ。

 またアイドル文化を支えるファン層の違いも見逃せない。日本のアイドルファンが成人を中心に幅広く形成されているのに対し、欧米ではアイドルのファンはもっぱら同世代、ティーンエイジャーが中心。キリスト教的価値観により未成年者への恋愛感情が禁忌とされている欧米では、大人がアイドルを愉しむという土壌がまだ成熟していないのである。

 海外から見ると独自に進化しているように思える日本のアイドル文化。しかし近年では海外に進出して活躍するアイドルも増えてきつつある。日本政府がクールジャパンとして日本のポップカルチャーを積極的に世界へ売り込もうと動いているのもアイドルたちにとっては追い風だ。もしかしたら将来、日本のアイドル文化が世界のスタンダードに変わる日が来るかもしれない。
(文=北濱信哉)

      

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