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エドボルのアイドル深読みリサーチ

乃木坂46の新曲センターに堀未央奈を大抜擢 劇薬的人事は“妄想の女子高”をどう変える?

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 現状、アイドルシーンはAKB48を筆頭に“ライブ”型が主流となっている。ライブの目撃者がネットを介して、そのアイドルの魅力を伝えていくというプロモーションのスタイルが一般的だ。だが、乃木坂の場合は『乃木坂って、どこ?』(テレビ東京系)というテレビバラエティが最大の発信の場となっている。AKBなどとは異なり、先ほど触れた7tnシングルの発表も、実際にはライブの前に収録が行われていたため(OAはライブ当日の深夜)厳密に言えば本当の意味でのサプライズではなかった。つまり乃木坂は、リアルなドキュメンタリーを見せているのではなく、編集済みのメディアを使って、乃木坂という作り上げられた世界をファンに提示しているのだ。

 もっとも、それが他のアイドルには無い、乃木坂だけの魅力を生み出してもいる。整理された箱庭の中でこそ、自由に生きることができる少女たちの姿は、どこか浮世離れして見えるのだ。生駒や白石、橋本という少女たちは、一般社会では浮いてしまいそうな存在であるが、かといってアイドルや芸能のセオリーで生きるタイプでもない。現実と虚構の狭間にいるような少女たちだけが、乃木坂の世界では主役を演じることが出来るのだろう。乃木坂には、アイドルファンの妄想の中にだけ存在する私立の女子校を、こっそりと覗き見しているかのような悦楽があるのだ。

 だが、今回の7thシングルの選抜では、これまでの乃木坂の女子校的な世界観をあえて崩すような試みもある。今回選抜として選ばれた堀未央奈は、乃木坂の2期生オーディションで今年加入したメンバー。つまり、堀未央奈は乃木坂をアイドルグループとして認識した上で加入しているため、最初からアイドル的マインドを備えているのである。もちろん、初期の乃木坂メンバーも結成から2年が経過しているのだから、芸能の世界に生きるためのノウハウやマインドを身につけはしただろう。しかし、スタートの段階からアイドルという生き方を選択して来た後輩が、センターを獲得するということは、これまで箱庭の中でやってきた“乃木坂女子高”にとって、大きな波乱であることは間違いない。

 秋元康氏が松井珠理奈で行ったようなAKB的方法論で、乃木坂という箱庭に落とした劇薬――それが堀未央奈だ。先日のライブでの発表では、メンバーにもファンにも温かく迎えられた様に見えた堀ではあったが、この選抜が劇薬として機能した時、乃木坂はどう化学変化を起こすのか? そして、この劇薬に対し、これまでの乃木坂ファンはどう気持ちが揺さぶられるのか? はたまた、この劇薬ごと乃木坂は飲み込んでしまうのか? 乃木坂46という学園ドラマは今後、波乱の展開を迎えることになりそうだ。

■エドボル
放送作家。『妄想科学デパートAKIBANOISE』(TOKYO FM水曜25:00-)『安田大サーカスクロちゃんのIdol St@tion』(目黒FM隔週木20:00-)、『Tokyo Idol Festival2013』(フジテレビNEXT)など、テレビ・ラジオなどの構成を担当。サイゾー、SPA!などでもアイドル関連のインタビューを中心に執筆中。

      

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