>  >  > 「夏枯れ」チャートを一刀両断!

石井恵梨子のチャート一刀両断!

ヒムロックらのベスト盤勢が上位占める“夏枯れ”チャート 徒花的にランクインした2CELLOSとは?

関連タグ
マキシマム ザ ホルモン
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2013年08月19日~08月25日のCDアルバム週間ランキング

1位:KYOSUKE HIMURO 25th Anniversary BEST ALBUM GREATEST ANTHOLOGY(氷室京介)
2位:POPMAN’S WORLD~All Time Best 2003-2013~(スキマスイッチ)
3位:予襲復讐(マキシマム ザ ホルモン)
4位:TVアニメ『Free!』ドラマCD 岩鳶高校水泳部 活動日誌1(七瀬遙<島﨑信長>橘真琴<鈴木達央>松岡凛<宮野真守>葉月渚<代永翼>竜ヶ崎怜<平川大輔>)
5位:2CELLOS2~IN2ITION~(2CELLOS )
6位:Side B complete collection ~e.B 2~(シド)
7位:Side B complete collection ~e.B 3~(シド)
8位:アイシテル(シェネル)
9位:I(いきものがかり)
10位:Heart Song(クリス・ハート )

 なんと3週連続1位、落ちても今週まだ3位のマキシマム ザ ホルモン。1〜2万枚程度のセールスでもトップ10圏内という現在のチャートにあって、23万枚越えのセールスは本気の大金星である。

 そしてまた、ホルモン以外はほんとにしょうもない感じのチャートである。ヒムロックのベストは、いくら25周年と言われようが「ニッパチに手堅くやっときましょう」感が否めないし、2位スキマスイッチは昨年夏に再録音&再構成のセルフカバー・ベストを出したばかり。これが猛烈に良かったのだ。初期スキマの優等生的なイメージ、いわばソツもないが突出したアクもない楽曲が、ようやく熱を共有した二人の感覚ひとつでむちゃくちゃエモーショナルに蘇っているという驚き。これは本当に門外漢の人にも聴いて欲しい作品だった。で、その1年後、今さら過去のヒット曲を淡々と並べられても、ほんと「ニッパチに手堅く……」以外の理由が見当たらないわけで。3万5000枚という数字も妥当でしょう。ファンも食傷気味ではないかしら。

 ヤケクソ気味に注目するのは5位、おそらく次週には消えている2CELLOSだ。2人のクロアチア人チェロ奏者が有名なポップス/ロックをカバーするという触れ込みで、最初はマイケル・ジャクソンの楽曲がYouTubeで話題に。そのまま世界デビューに至り、今回はリアーナやプロディジー、ミューズなどもカバー。AC/DCの「地獄のハイウェイ」に至ってはゲストがスティーヴ・ヴァイだそうで。いやはや、なんだかなぁ。

 得体の知れない新人よりも歴史ある名曲カバーのほうが売れる。レゲエ調やボッサ調で手を変え品を変えて売れてきたこの企画が、ついにはチェロで洋楽だ。クラシック愛好家からすれば彼らの荒っぽいプレイは邪道であるため、聴いているのはごく一部の洋楽リスナーのみだろう。彼らとて「これぞ最高のアルバム!」と思って買ったわけではない。余興だが楽しくて珍しいカバーを、財布に金があるついでに。その結果がオリコンチャート5位。あんまり笑えない夏の終わりである。

■石井恵梨子
1977年石川県生まれ。投稿をきっかけに、97年より音楽雑誌に執筆活動を開始。パンク/ラウドロックを好む傍ら、ヒットチャート観察も趣味。現在「音楽と人」「SPA!」などに寄稿。

「ヒムロックらのベスト盤勢が上位占める“夏枯れ”チャート 徒花的にランクインした2CELLOSとは?」のページです。>の最新ニュースで音楽シーンをもっと楽しく!「リアルサウンド」は、音楽とホンネで向き合う人たちのための、音楽・アーティスト情報、作品レビューの総合サイトです。

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版