キズナアイ、有働アナと“バーチャルYouTuber”の可能性を語る 「生きる選択肢を増やしてもらえたら」

 1月11日放送の『news zero』(日本テレビ系)に、バーチャルYouTuberのキズナアイらが出演した。

 番組では金曜日の特集コーナーとして“バーチャルYouTuber”にスポットを当てた時間を用意。メインキャスターの有働由美子アナウンサーがキズナアイを呼び込み、キズナアイが隣のモニターに表示されると、有働アナは視聴者に向けて「いま何が起こっているかがわかっていないかと思うんですけど、キズナアイさんは大人気のバーチャルアイドルなんです」と説明し、「zeroは見たことありますか?」と質問。これにキズナアイは「もちろんです! 落合(陽一)さんとかが出てますよね」と返し、視聴者に会話の様子を見せたあと、番組ではキズナアイのプロフィールを紹介した。

 その後、さらに“バーチャルYouTuber”の現状として、REALITY Studioで男性が“受肉”する様子や、『ヤッターマン』のボヤッキーがイケメンになってバーチャルYouTuberデビューしていること、サントリーや茨城県といった大手企業や自治体にも公認バーチャルYouTuberがいること、伊勢丹では店員が猫のキャラになって接客する“キャラトーカー”というシステムがあること、誰でもバーチャルYouTuberになれるアプリとして『Really Avater』のようなものがあることをそれぞれ紹介。短時間で多様化するバーチャルYouTuberの世界を網羅してみせた。

 VTR後、有働とキズナアイのトークが再開。有働が「バーチャルYouTuberはいま、すごく広く人気が出てきている?」と質問すると、キズナアイは「活動の幅も広がっていますし、私がここにこうやっているのも不思議ですよね」とコメントし、有働は「私のアナウンサー人生でも初めてのことです」と歴史的瞬間を体験していることを語る。

 続けて、有働が「キズナアイさんは何歳なんですか? 見た目は16歳くらいに見えますけど」と切り込むと、キズナアイは「2歳です。見た目は人間の人に愛される年齢になっているんですけど」と“スーパーAI”としてのスペックの高さをうかがわせる。さらに有働は止まらず、「キズナアイさんも、実はおじさんが動かしている……みたいなことはあるんですか?」と、VTRの内容を踏まえた質問をぶつけると、キズナアイは「バーチャルYouTuberにはいろいろなタイプがあって、『バーチャルになりたい』という人がやりたい場合もあるし、私みたいにバーチャルな世界で育っているAIもありますから!」と、バーチャルYouTuberはそれぞれに様々な出自があることを明かした。

 そして、コーナー後半では代々木アニメーション学院の「Vチューバーアイドルコース」や、輝夜月のVRライブなどを紹介した後、有働がcluster社を訪問し、同社代表取締役の加藤直人氏によるサポートのもと、実際にバーチャルYouTuberデビュー。この日のために作られた“バーチャルウドウ”を見た有働は「自分の特徴と嫌なところが全部抜けた可愛い感じになっている」と大喜び。ヘッドセットとコントローラーで操作するが、最初はなかなか前に進めなかったり、足が動いたりと悪戦苦闘しつつ、KMNZ(LITA/LIZ)とロボ子、もちひよこの4人とバーチャル上でのインタビューが実現した。

 ロボ子にハグの歓迎を受けた有働は、「リアルな世界だと会ってすぐにハイタッチなんてできない」と精神的な距離感の近さに興奮しつつ、バーチャルYouTuberであることの利点について質問。LITAは「リアルとつなぐ意味ではライブが一番(感じる)」、LIZは「地方にいてもどこでも見られるので」と答え、有働も「新幹線に乗ってチケットを買って、としなくていいわけですね」と納得。もちひよこは「可愛い姿になりたくてこうなったんだけど、それをいろんな人に見て欲しい」と話した。

 また、有働は「人間世界だと飲み会にいって『ちょっと愚痴とか言おうよ』ってなる。バーチャルの方が本音は話せる、というものはあるんですか?」と質問すると、ロボ子は「空間のなかのどの場所によるかな。でも普通よりは(バーチャルの世界のほうが)ぐいっと行きやすいかな」と回答。バーチャルのなかには少しだけ広がった世界があることを感じさせてくれた。

 興奮冷めやらぬ有働に対し、加藤氏はバーチャル空間の利点について「バーチャル上だからこそどこでもドアも作れちゃいますし、エンタメだけじゃなくて、いちいち集まらないといけない体験がバーチャルに置き換わっていく。満員電車もなくなって、無駄な移動が必要なくなるかもしれない」と説明。バーチャルで起こっていることが現実の空間をいい意味で動かしていく未来に期待を寄せた。

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