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究極のハイブリッドシンセからゲーム×演奏まで 2018年上半期に登場した注目機材

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 電子楽器の進歩は、テクノロジーの進歩に呼応する。VRやAR、あるいは優秀なノイズキャンセリングイヤホンや小型ドローンなど、最新ガジェットにはテクノロジーの粋が濃縮されている。それらを意識せずとも享受できるというのは、現代に生きる幸運と言えるかもしれない。

 では、楽器の世界ではどうだろうか。2018年も半年が経過し、その間に様々な楽器や機材が発売された。ここでは、今年上半期に発売されたもののうち、筆者目線で特にエポックメイキングだった注目機材をピックアップしていこうと思う。本音を言えば発売された楽器を全て取り上げたいが、それでは本末転倒なので。

DSI Instruments Prophet X

DSI Prophet X Sounds

 巨匠Dave Smith率いるDSI Instruments久しぶりの新作は、昨年登場したiPhone Xを意識させるXを冠した「Prophet X」。肉薄するアナログサウンド(DCO+アナログフィルター)と、高品質なKontakt音源を提供する8Dio Productions謹製の16bit/48kHzサンプル音源を融合させた、究極のハイブリッドシンセだ。そのライブラリは150GBにも及び、さらにインポート可能なユーザープリセット領域を50GB持つ。

 ステレオ8ボイス、モノラル16ボイスを持ち、ボイスごとに2種類のサンプルをアサイン可能。DSIらしい力強いアナログ部と、表現豊かなデジタルサウンドを融合すれば、文字通り無限の音作りが楽しめるだろう。本格的なサンプル音源を活用しはじめたという意味では、DSIにとっても重要な一台といえる。

KORG volca mix

 KORGは今年、フラグシップとなるアナログシンセ「prologue」を発売したが、KORGらしさという意味では「volca mix」を推したい。これはKORGの人気シンセガジェットvolcaシリーズ専用のミキサーで、ミキシング、ミュート、フィルター、センド/リターン、そして低域に反応するコンプレッサーを搭載している。volca定番の内蔵スピーカーも健在。

 コンプにいたるまで全てアナログ回路で構成されており、煩雑だったケーブル類を集約しつつ、ミックスによるパフォーマンスも楽しめるようになった。面白いのはDC電源を3台まで供給できる点で、これによりvolcaごとの電源や電池が不要になる。volcaの電源ケーブルはハンドメイドによる分岐ケーブルなども存在しているほどで、この供給はとてもありがたい。

Pioneer DJ DDJ-1000

Pioneer DJ DDJ-1000 Official Introduction with Deejay Irie

 「rekordbox dj」専用のPCDJコントローラー「DDJ-1000」は、各所で話題を巻き起こした。筐体サイズに対して大きめのジョグホイール(CDJ-2000NXS2と同サイズ)や、コントローラーとしては初となるBRAT FXを搭載しているのも嬉しいが、注目したいのはジョグホイールにディスプレイを埋め込んでいる点だ。いかにも、最新機材という佇まいが好ましい。スクラッチしている手と波形やピッチ状況などが、ひとつの視界に収まるのも利点といえる。

 また、PC無しでも4chのDJミキサーとして使用できるため、ターンテーブルやCDJ、スマートフォンを繋げば簡易なDJプレイも楽しめる。PCDJコントローラーはあくまでコントローラーであり、クラシックなDJデッキのスタイルを踏襲する必要はないということを改めて感じた。PCDJコントローラーは、こうした攻め路線を追求すると面白いかもしれない。

Roland WL-20/WL-20L/WL-50

BOSS WL-Series Wireless System (WL-20/WL-20L/WL-50)

 今年初めにRolandが発売した、世界初の完全ワイヤレスアンプ「KATANA-AIR」。そのワイヤレスシステムのみを抽出したのが、「WL-20/WL-20L/WL-50」だ。通常のシールドと同じようにギターとアンプに取り付けることで、ケーブルレスな演奏を楽しめる。

 気になる遅延については、「KATANA-AIR」で開発された独自のワイヤレステクノロジーにより、2.3msに抑えられているという。ワイヤレスシールドは、「LINE6 Relay G10」や「Xvive XV-U2」などが存在しているが、Rolandが参入することでより優秀なワイヤレス機材が開発されることを期待している。

Nintendo Switch

 実は、Nintendo Switchは楽器かもしれない。なぜなら、「KORG Gadget for Nintendo Switch」と「Nintendo Labo」が存在するからだ。「KORG Gadget for Nintendo Switch」についてはレビューもしているので、そちらの記事を参考にしてもらいたい。ワイヤレスにカットオフを動かせる楽しさは、まさにプライスレスだった。(遠隔操作やマルチプレイも DAWが楽しめるKORG Gadget for Nintendo Switchレビュー)

 「Nintendo Labo」については、ピアノがあまりにも衝撃的だった。段ボール製の鍵盤を赤外線が読み取って音を鳴らすという仕組みだが、段ボールとあなどるなかれ、演奏感は悪くない。本体を揺さぶるビブラートや、ツマミによるエフェクトも面白い。しっかりとシンセしていたという驚きもあるし、ここから興味を持って楽器としてのシンセにクラスチェンジするユーザーもいると思えば、胸が熱くなる。

First Look at Nintendo Labo

      

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