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DMM VR THEATER ・真島隆大氏インタビュー:ライブ演出に見る日本のテクノロジーの強み

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 「ホログラフィック」によるステージ演出ができる世界初の常設劇場・DMM VR THEATER。劇場ではこれまで『アイカツスターズ!』や『アイドルタイムプリパラ』といったアニメキャラクターのステージに加え、『Future LIVE』『VRDG+H』シリーズなどのライブ公演も開催されてきた。ヘッドセットなしでVRを楽しめる同劇場で、最新鋭の技術はアーティストの魅力をどう引き出しているのか。8歳からスイスで育ち、イギリスの大学を卒業したというDMM.futureworksの宣伝プロデューサー・真島隆大氏に日本ならではのテクノロジーの強みや海外との違いに至るまで、じっくりと話を聞いた。(編集部)

真島隆大氏

「他の場所ではできないような表現が可能な劇場」

――DMM VR THEATERが設立されたきっかけを教えてください。

真島:前代表(黒田貴泰氏)がホログラフィックライブに関わっており、それまで他の会場でやっていたものを常設しようという発想からスタートしました。こうしたライブはボタンひとつで再生できるので、複数箇所に会場を作れば、DMMグループ全体の軸にも通ずる“プラットフォーム戦略”ができると考えたのがきっかけですね。

――劇場にはペッパーズ・ゴースト原理(ステージ下の隠し部屋にいる人の姿をガラスなどの反射を利用して投影し、ステージ上に人がいるかのように見せるテクニック)を進化させたものが使われているそうですが、技術面でのこだわりを聞かせてください。

真島:当劇場は前面のホログラフィック面と、ステージ、そして背面のスクリーンの3層構造になっているので、他の場所ではできないような表現が可能です。実は当劇場のステージは傾斜しているんですが、その角度を非常に細かく計算しています。例えばキャラクターが後ろに行く時、映像ではキャラクターを上に上げるんです。その時に(キャラクターの足元と地面の)接地面が維持されないと、一気に2D感を覚えてしまうので、ステージを傾斜させることで、キャラクターが本当に後ろにいったように見せています。そのため、どれくらい接地面が離れると人は目の錯覚を失うのか、などを詳細に実験してきました。5、6cmくらいは離れても大丈夫じゃないの? と思うかもしれないんですが、ほんの数cmでも違うと一気に目が騙されなくなって、現実に引き戻されてしまうんです。その瞬間、公演としてのクオリティが落ちてしまいます。その他にも9.1chのサラウンドサウンドで音の立体感や照明を映像と同期させて、ホログラフィックの肩や髪の毛にどう当てるかもしっかり計算して考えています。

――これまで関わった公演で特に印象に残っているものは何でしょう。

真島:毎回思い入れを持って取り組んでいるので選ぶのは難しいですが、大きく分けて二つあります。一つは『アイカツスターズ!(イリュージョンShow Time)』。メディア向けイベントの一環でステージ上に子供たちとキャラクターやロゴをホログラフィックで映したら、お子さんはもちろん、保護者の方も喜んでくださって。誰かの思い出の中に残っていけるというのは幸せなことだと思います。もう一つは『ONE PIECE(ドラマティックステージ THE METAL ~追憶のマリンフォード~)』。横浜駅西口を盛り上げようと、横浜市文化観光局、一般社団法人横浜西口エリアマネジメントと一緒に、ソフトバンクさんに技術提供していただいてARアプリを用いた「デジタルスタンプラリー」を開催しました。横浜エリアのいろいろな場所で画面上にキャラクターが現れて、一緒に写真が撮れるような仕組みです。多くの参加者がSNSに投稿してくださったのが印象的でしたね。

――『VRDG+H』など、アーティストや音楽作品とのコラボレーションはいかがでしたか。

真島:『VRDG+H』はヒップランドミュージックの棟廣(敏男)さんオーディオビジュアルの表現を追求するイベント『BRDG』 のプロデューサー・福澤恭さんが、 それまで他の場所でも開催していた『BRDG』 の技術をさらに活かせる場所だ、と劇場の可能性を見出してくださったのを機に、定期的に開催するようになりました。リアルな人間がステージに立つことで、会場、アーティストそれぞれの新たな魅力を引き出せるんです。VJやパフォーマー、プロデュースチームの皆さんは「この会場ほど企画力を試される場所はない」とおっしゃいますね。

VRDG+H #3 Digest Movie

 それから、もう一つはPV撮影を行ったことがきっかけとなったuchuu,による公演。当劇場で初となったロックバンドによるライブです。5.1chのサウンドや、映像を活かすためのセットリストなど、凄まじいライブになりました。uchuu,は最近も、「FLY」という曲で8Kカメラを使っていますが、劇場でのライブを上回ることをやりたい! という思いからだったそうなので、切磋琢磨できるのはすごく嬉しいことです。

uchuu, “over myself”at DMM VR THEATER YOKOHAMA (2017.06.04「未来都市-mirai city-the3″r”d」)

      

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