作品評の記事一覧
公開中の話題作を中心に、幅広い作品を映画評論家・ライターが徹底レビュー。
『ザ・フラッシュ』がなしとげた素晴らしい達成 スケールとテーマの理想的なバランス
DCコミックスを原作とするスーパーヒーロー映画の製作が「DCスタジオ」として、新体制に移行した。これまでマーベル・スタジオで活躍…
『ザ・フラッシュ』はヒーロー映画とは思えない? 1人2役演じ分けたエズラ・ミラーの功績
超高速で移動できるスーパーヒーローの“フラッシュ”ことバリー・アレン(エズラ・ミラー)は、今日もヒーロー活動に勤しんでいた。ゴッ…
『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』は“黄金の思い出”になる! TV放送を楽しむポイント
子供のころ、TV放送で観て面白かった映画は大人になっても忘れがたく、黄金のような思い出として残る。自分にとってはそれが『ブレイド…
無限に続くシリーズ化を希望! 正統派のパワーアップを遂げた『タイラー・レイク2』
君の心にタイラー・レイクはいるか? というわけで、Netflixオリジナル映画にして、大ヒットアクション映画『タイラー・レイク …
“映画を愛してやまない人たち”へ 『愛のこむらがえり』に詰まった“映画”の輝き
「映画」という言葉には様々なロマンが詰まっている。映画を観ることが好きな人もいれば、撮りたいと強く願う人も、中には“映画の世界を…
橋本淳×稲葉友『よっす、おまたせ、じゃあまたね。』は“明日”が訪れる幸せを教えてくれる
「まだ会ってはないじゃん?」 稲葉友演じるながちんはそう言った。橋本淳演じる、小学生時代の友達・ちばしんを半ば強引に巻き込む…
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が押し広げた映画の新たな可能性
2018年(日本の公開は2019年)の『スパイダーマン:スパイダーバース』は、アメリカの3DCGアニメーション業界におけるゲーム…
『リトル・マーメイド』は最も意味のある実写化作品 “ディズニーらしいディズニー映画”に
一時期人気が低迷していたディズニーが、かつての勢いを取り戻すこととなった、「ディズニー第二黄金期」。その始まりとなったヒット作品…
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が“挑戦的な姿勢”を崩さなかった理由
アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞するなど、アニメーション表現における新しい試みが広く評価され、エポックな作品となった『スパイダ…
入門編としても最適&最高 『カード・カウンター』でポール・シュレイダーの沼にハマる
ポール・シュレイダー(1946年、米ミシガン州生まれ)は本気を出した時がヤバい。 『聖なる映画―小津/ブレッソン/ドライヤー…
『クリード 過去の逆襲』がとった前作とは真逆のアプローチ 現実と地続きの問題も
世界中にボクシングの魅力を広め、アクションスター、シルヴェスター・スタローンの代名詞にもなった大ヒットボクシング映画『ロッキー』…
『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は「芸術とは何か?」を問う 実写化を成功させた“足し算”
映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は、天才漫画家・岸辺露伴(高橋一生)がこの世でもっとも黒く邪悪な絵を求めて、ルーヴル美術館へと向…
『ロッキー』『クリード』シリーズに貫かれるメッセージ 各作品の名台詞とともに紐解く
マイケル・B・ジョーダンが主演と監督を務めた『クリード 過去の逆襲』が公開された。本作は、シルヴェスター・スタローン主演の伝説的…
『M3GAN/ミーガン』大ヒットを支える戦略と創造 恐怖と笑いの連鎖が作り出す心地よさ
製作費わずか1200万ドル、北米オープニング興行収入3042万ドル。2023年1月、映画『M3GAN/ミーガン』は、ハリウッドの…
『クリード 過去の逆襲』は“地元の悪いツレの逆襲”!? マイケル・B・ジョーダン監督の功績
その日、アドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)は現役最後の試合に堂々たる態度で臨んでいた。強敵を前に、果たして引退を花道…
映画史における「燃ゆる女の肖像」を更新 児玉美月が評する『Rodeo ロデオ』の主題
愛嬌のある笑みなど一切浮かべず、路上でガソリンを男にせがむ『Rodeo ロデオ』の主人公ジュリアの大胆不敵さは、かつてアニエス・…
マイケル・J・フォックスから学ぶ“生き方”のヒント 観るべきドキュメンタリー『STILL』
映画ファンならずとも多くの観客にいまも愛されている『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ。その主人公マーティ・マクフライを演…
2022年のアメリカ映画で最も挑発的な1本 『TAR/ター』は無限に解釈を拡げ続ける
リディア・ター。ベルリン・フィルの首席指揮者にしてエミー賞、グラミー賞、アカデミー賞、トニー賞の4冠“EGOT”を達成した史上1…
『ワイスピ』を洗練させた『ファイヤーブースト』 整合性の向こう側へのドライブ
あらすじは映画を紹介するにあたって面白さを判断する指針の一つになるのは言うまでもない。しかし、世の中にはあらすじを書こうにもどう…
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』彼らの旅路を音楽とともに振り返る
※本稿には『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3』のネタバレが記載されています。 “ガーディアンズ・オブ・ギャ…
『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』は“原点回帰”作なのか? 次作以降への課題も
大ヒットシリーズ『ワイルド・スピード』が、第1作公開から20年以上の時を経て、10作目『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』…
『ロッキー』と重なる『雄獅少年/ライオン少年』の精神性 手に汗握る王道スポ根大作に
中国のアニメーション映画『雄獅少年/ライオン少年』が5月26日に公開された。中国で興行収入2.49億元(約50億円)を記録し、昨…
『PSYCHO-PASS サイコパス』を観るのは今からでも遅くない! 劇場版は絶好の入り口に
現在、全国の劇場で大ヒット上映中のアニメ『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』は、5月12日の公開…
岡田准一主演映画『最後まで行く』の“奇妙さ”の正体 韓国オリジナル版からの変化とは?
後に『パラサイト 半地下の家族』(2019年)で、豪邸に暮らす一家の父親役を演じたイ・ソンギュンが主演し、話題を集めていた韓国の…
『雄獅少年/ライオン少年』は『少林サッカー』を想起させる最高の傑作青春映画だ
近年、日本のアニメーション映画が世界で注目される機会が増えたが、近隣アジア発のアニメ映画も凄いことになっている。中国の3DCG映…
AI時代を考えるために必要なこととは? 『劇場版 PSYCHO-PASS』が導いた一つの答え
先日、東京大学の文化祭「五月祭」で法学部の学生が主催した「AI模擬裁判」を見た。 Chat GPTに裁判官をやらせてみるとい…
ジェニファー・ロペスの人生を象徴? Netflix映画『ザ・マザー』に込められたメッセージ
「J. Lo(ジェイロー)」の愛称で知られる世界的スター、ジェニファー・ロペス。歌、ダンス、そして演技と、多彩な才能を発揮して各…
“バカ騒ぎ”の終局へ 『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』の寂しさを含んだ疾走感
いざ! 最後のバカ騒ぎへ! 『ワイルド・スピード』(2001年)は、ストリートで車をブッ飛ばす若者たちの青春映画として幕を開けた…
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は“有害な男らしさ”の先にある娯楽作
CGアニメ映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が大ヒットしている。 本作は、世界的人気を誇る任天堂のアクションゲーム『…
【ネタバレあり】『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』結末が暗示するもの
マーベル・スタジオで『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズを手がけてきたジェームズ・ガン監督が、『ザ・スーサイド・スクワ…