『なつぞら』草刈正雄が明かす、真田昌幸と柴田泰樹の共通点 「器の大きい男を演じるのは楽しい」

草刈正雄が語る『なつぞら』泰樹役への思い

 NHK連続テレビ小説100作目『なつぞら』が現在放送中だ。第2週の放送を終え、舞台は昭和30年の初夏に。成長したなつを演じる広瀬すずを中心に、期待の若手キャストたちのアンサンブルは、忙しい毎日を送る視聴者の大きな癒やしとなっている。

 そんな本作の中でも文字通り“大黒柱”として物語を支えているのが、柴田泰樹を演じる草刈正雄だ。第1週では、戦災孤児となったなつに、人生を生き抜く術を伝えていくその姿に、多くの視聴者が涙を誘われた。『なつぞら』出演にあたっての意気込み、自身と泰樹の違いなど、草刈正雄にじっくりと語ってもらった。

抜群の連携を見せる『真田丸』組

ーー草刈さんは朝ドラへの出演が3回目です。第100作目ということで、これまでの現場との違いなどは感じますか。

草刈正雄(以下、草刈):キャスト、スタッフのみなさん、ひとりひとりの熱量が本当にすごいです。僕が演じる泰樹の衣装も、夏と冬で個性的な特徴が出ているのですが、それも衣裳さんが寝ずに考えてくれたそうで。そういった全員のエネルギーが画面にも表れているのではないかと思います。

ーー第1週~2週の泰樹を見て、視聴者からは「大河ドラマ『真田丸』の真田昌幸だ」という声も多く挙がっていました。

草刈:そうなんです。本作への出演が決まったとき、いちばんうれしかったのは『真田丸』のスタッフが沢山いることでした。大森(寿美男)さんの脚本を読んだときも、これは昌幸の雰囲気を入れているなと(笑)。

ーー『真田丸』で昌幸の正室・薫を演じた高畑淳子さんとの共演シーンも大きな話題となりました。

草刈:高畑さんも、『真田丸』でも演出を担当していた木村(隆文)さんも、現場でニコニコしていました。作品は変わっても、同じチームでまた芝居ができる機会をいただけるのは、本当に役者冥利に尽きます。「ワシを調略する気か!」なんてセリフもあってね(笑)。皆さんからアドリブでは? と聞かれたけど、大森さんの台本通り。大森さんが昌幸のイメージを泰樹の中に落とし込んでくれていると感じます。

ーー昌幸と泰樹、役作りにおいて共通しているものは?

草刈:真田のときもそうだったのですが、楽しんで演じることです。昌幸も泰樹も僕とは真逆の人間です。僕はもうイジイジしてどうしようもないところがあって(笑)。だから、2人のような器の大きい男を演じられることはものすごく楽しいです。朝ドラや大河ドラマは、撮影が半年から1年間あります。今はほとんどのドラマが3カ月程度で、ようやく役に馴染んできたと思ったところで終わってしまう。やはり、長い時間同じ役を演じ続けることができるのは、役者にとってとてもうれしいことです。柴田家としてのシーンも、撮影を重ねるごとにみんな生き生きとして、会話も自然になっているので、そういった点は朝ドラならではだと感じています。

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