『節約ロック』KAT-TUN 上田竜也は変顔だけじゃない! 秀逸なナレーションにも注目

『節約ロック』上田竜也の“実況力”に注目

 KAT-TUN・上田竜也主演の深夜ドラマ『節約ロック』(日本テレビ系)。硬派な印象が強かった上田が、変顔もいとわない振り切った演技をしていることで話題だ。その思い切りは素晴らしく、思わず「上田竜也、最高かよ」と言いたくなってしまうほどである。

 そんな『節約ロック』、3月4日には第7話が放送された。第7話では、今まで堅実で真面目だった稲葉コウタ役のジャニーズWEST・重岡大毅がキャラ崩壊。ぶっ飛んだ演技を見せてくれた。もともと、上田演じるタカオは浪費癖のある貧乏性で破天荒。それが原因になり、恋人のマキコ(藤井美菜)にも振られてしまう。それを機に節約を決意したタカオの前に現れたのが稲葉だ。節約が趣味の好青年である稲葉を最初はライバル視していたタカオだが、徐々に稲葉との間に友情が芽生えていく。そんな時に、怪我をした稲葉が記憶喪失になってしまう。すると、これまでの稲葉とは一転、かなりウザいパリピキャラになってしまっていたのだ。「イナバウアー」「ひょっこりはん」など、パクリギャグも連発。いつもはおマヌケ&おバカキャラのタカオを稲葉がたしなめてるが、今回はキャラが逆転してしまったというわけだ。

 7話ではタカオの変顔がほとんどなかったため、物足りない気持ちを感じた方も多いのではないだろうか。それほどまでに、上田の変顔は衝撃的で癖になる。というのも、これまで上田はある意味KAT-TUNの中でも一番正統派な演技をやってきたからだ。例えば、2017年に放送された『新宿セブン』(テレビ東京系)。主演を務めた上田は歌舞伎町の質屋の店主・七瀬を熱演。ミステリアスでアウトローな役柄は上田にぴったりだった。さらに、『視覚探偵 日暮旅人』(日本テレビ系)では、騒がしいところもあるがアツいチンピラ・鶴田亀吉役を務めている。いずれも、「こういう人いる」と視聴者が共感できるような役を演じてきた。しかも、各キャラクターにも上田の個性が存分に活かされており、違和感なく演技を繰り広げている。

 しかし、『節約ロック』のタカオ役の振り切りっぷりはこれまでにない。上田と変顔があまりにも結びつかなかったため、話題になるのも頷ける。その覚悟は見事だが、個人的にはナレーションのクオリティの高さも評価したいと思う。同作では、タカオのナレーションが多用されているのだ。タカオとしてセリフを発することよりも、ナレーションで心の声を発する方が多いと言っても過言ではない。そのナレーションが秀逸なのだ。タイミングはもちろん、心情によって変える声色もばっちり。「タカオとして話している感」がヒシヒシと伝わってくる。

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