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宇野維正の興行ランキング一刀両断!

6作連続50億円突破に向けて好発進 日本での『M:I』シリーズの驚くべき「高値安定」度

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 未曾有の猛暑に見舞われている2018年の日本列島だが、各地のシネコン、映画館は活気づいている。本格的な夏休みシーズンに入ってからは『怪盗グルーのミニオン大脱走』のほぼ一人勝ちで、全体的に低調だった昨年の夏と比べて、今年はここまで『ジュラシック・ワールド/炎の王国』と『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』がメガヒット街道を驀進。そこに、3作目のメガヒット作品として『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』が名乗りを上げた。8月3日に公開された『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は土日2日間で動員45万人、興収6億3900万円を記録。初日からの3日間累計の動員62万人、興収8億7000万円という数字は、前作『ローグ・ネイション』との興収比で約115%という成績。さらに、映画サービスデーの8月1日に一足先に公開された『インクレディブル・ファミリー』も、土日2日間の興収は4億2200万円と少々迫力不足だが、初日からの5日間累計では動員75万人、興収8億9000万円に達している。

 しかし、そんな好調なスタートをきった外国映画2作品『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』と『インクレディブル・ファミリー』を、公開2週目の『コード・ブルー』が堂々制することに。『コード・ブルー』の土日2日間の動員は51万6700人、興収は6億9900万円。公開週の土日2日間との比較で興収約36%減という推移は、初動に強い傾向があるテレビドラマ映画化作品としてはかなり優秀なもの。本作の話題がフジテレビの電波を利用した絨毯爆撃のような自社宣伝のおかげだけでなく、ソーシャル・メディアや口コミでも広がっていることを証明している。一方、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は公開4週目にして息切れ気味(公開当初、興収100億突破もありえると予想をしたこと、謹んで訂正いたします)。ここにきて、夏休み興行の覇者、さらには夏休み中も一部劇場でロングンラン中、現時点で興収90億円近くまで達している『名探偵コナン ゼロの執行人』との年間トップ争いの行方は見えなくなってきた。

 もっとも、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』に関しては、かなり高い確度で興収50億円以上、60億円未満の範囲に収まると予測できる。というのも、古今東西あらゆるシリーズものの中で、日本における『ミッション:インポッシブル』シリーズほどの高値安定銘柄はないと言っても過言ではないからだ。

 1996年、2000年、2006年、2011年、2015年、2018年とこれまで3年〜6年おき、というより、『スター・ウォーズ』のような長い休止期間のない長期シリーズとしては非常に珍しいことに近年になってから製作ペースが上がってきている『ミッション:インポッシブル』シリーズ。1作目と2作目はその年の興収ランキング(1996年の集計方法では配給ランキング)で日本映画も含めて年間ナンバーワンに輝くという、その時代の日本における外国映画の優位性、そしてトム・クルーズの人気ぶりを証明する超大ヒットを記録しているが、3作目以降も大きく崩すことなく、すべての作品で興収50億円以上(そして54億円以下)をキープしてきている。これは、ハリウッド大作の興収水準が今よりもずっと高く、そして他のトム・クルーズ出演作品も軒並み大ヒットしていた00年代までの映画興行を取り巻く環境と、現在の環境の違いを考えると驚異的なことである。

      

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