松たか子、広瀬すず、福山雅治、神木隆之介ら共演 岩井俊二監督最新作『Last Letter』公開決定

 岩井俊二監督最新作『Last Letter』が2019年に公開されることが発表された。

 本作は、岩井監督の故郷である宮城を舞台に、手紙の行き違いをきっかけに始まった、ふたつの世代の男女の恋愛と、それぞれの心の再生と成長を描くオリジナルラブストーリー。

 岸辺野裕里は、姉・遠野未咲の葬儀で遺された愛娘・鮎美と再会する。母の死を受け入れられない鮎美は、母が遺した“一通の手紙”を開けることができずにいた。裕里は姉の死を伝えるために同窓会に参加し、事実を伝えられないまま壇上でスピーチをする羽目になるが、そのスピーチをきっかけに、会場で自分の初恋の相手だった鏡史郎と再会する。鏡史郎は裕里を未咲と誤解したまま連絡先を交換し、「君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?」というメッセージを送る。未咲からのメッセージを受け取る裕里の胸中は複雑ながらも、初恋の人との交流に胸を躍らせ、夫にやりとりが知られぬように自分の住所、返信先を載せないまま、鏡史郎に返事を書くのだった。

 主人公・岸辺野裕里を演じるのは松たか子。松にとっては、自身初主演映画の『四月物語』以来約20年ぶりの岩井監督作品への出演、映画では『小さいおうち』以来、約4年振りの主演となる。

 裕里の姉・未咲の高校生時代と、未咲の娘(裕里の姪)である遠野鮎美という“母娘”一人二役を広瀬すずが務める。広瀬は、本作が岩井監督作品に初めての参加となる。

 恋焦がれた未咲との再会を願って同窓会に参加し、裕里と文通を始めることになる乙坂鏡史郎役には、岩井監督自身が出演を希望した福山雅治、高校生時代の鏡史郎役を、広瀬と同じく岩井監督作品初参加となる神木隆之介が務める。さらに、森七菜が、松演じる裕里の娘・颯香と高校生時代の裕里の二役を演じ、映画監督の庵野秀明、歌手として活躍する水越けいこ、小室等の出演も決定している。

 音楽を担当するのは『スワロウテイル』『リリイ・シュシュのすべて』など多くの作品で岩井俊二とタッグを組んできた小林武史。企画・プロデュースは、『告白』『モテキ』『君の名は。』などを手がける川村元気が担当する。

 また、出演者からのコメントも公開された。

コメント一覧

松たか子

岩井監督と仕事をするのは、本当に久々で、『四月物語』から時間を経て、再びお話しをいただけてとてもうれしかったです。
このお仕事をしていて、新しい方と出会うことも面白いことではありますが、一度ご一緒した方に声をかけてもらえると「あっ、嫌われてはいなかったのかな」とも思ったりします(笑)。でも時間は経っているので、”今”の仕事になるよう、一生懸命頑張りたいと思っています。だいぶ大人になって岩井さんとまたお仕事できる楽しみが今回の役にはあるのかなと思っています。
この作品には切ない気持ちみたいなものが溢れていますが、決して岩井さんがそれだけを思っているのではないのかも、とも思います。回想シーンがまるで“今”のように描かれていますので、うまくそれがつながっていくといいなと思います。
緊張したまま終わるのかなって思いますが、それでもいいかなって思っています(笑)。

広瀬すず

岩井さんの作品に参加させて頂けることが、とにかく嬉しいです。岩井さんの作られる映画の空気が大好きなので、カメラの前で感じられた空気、温度を大切に、嘘なく、演じられるよう頑張ります。キャストの皆様もご一緒させて頂いたことがある方が多いので、楽しみです!

神木隆之介

岩井監督の作品に初めて参加させて頂くことになりました。
過去作品も拝見しており、人間味溢れる暖かい作品が多い印象なので、今回演じる乙坂鏡史郎として、岩井監督が撮られる世界観の中で精一杯生きたいと思います。
そして、僕にとって憧れでもある福山雅治さん。今回は福山さんの学生時代を演じさせて頂くので、嬉しさとプレッシャーでいっぱいですが、先輩の胸をお借りするつもりで丁寧に演じたいと思います。広瀬すずさんは、以前ドラマでご一緒させて頂きましたが、また共演することが出来て嬉しいです。
素敵な共演者の皆さんに囲まれて芝居が出来る喜びを噛みしめながら、日々撮影に励みたいと思います。

福山雅治

唯一無二の美しさで描かれる岩井監督作品への初参加、そして、松さんとはおよそ20年ぶりにご一緒させていただけること、それぞれの出会いにとても興奮しています。
監督からオファーをいただいた「乙坂鏡史郎」という役柄は、監督自身のドキュメントを色濃く反映しているキャラクターだと感じています。その役を、監督の故郷である夏の仙台で撮る。岩井監督が平成最後の夏に『Last Letter』という作品を撮られることの意味、そしてその現場に立ち会えることの幸運を全身で感じながら撮影に臨ませていただきます。

 岩井俊二

かつて『Love Letter』という映画を作りましたが、当時は手紙のやりとりのあった時代でした。あれから通信手段は激変し、SNSでやり取りできてしまうこの時代にあって、手紙を使った物語は現代においては不可能だと思っていましたが、ある日それを可能にするアイディアを思いついてしまったところからこの物語の構想がスタートしました。
ある夏休みの間に起きた世代を超えた手紙物語です。今回初めてロケーションを故郷宮城に設定しました。劇映画としては初の試みです。今回は川村元気プロデューサーとのお仕事ということでこのユニットのコラボを楽しもうと思っています。ご一緒するのが初めての俳優さんもいるし以前お仕事をしたことのある俳優さんもいます。プロの俳優さんもいればそうでない方もいます。そこからどういう化学反応が起きるか今から楽しみです。

■公開情報
『Last Letter』
2019年全国東宝系にて公開
監督・原作・脚本・編集:岩井俊二
出演:松たか子、広瀬すず、神木隆之介、福山雅治、森七菜、庵野秀明、水越けいこ、小室等
音楽:小林武史
企画・プロデュース:川村元気
(c)2019「Last Letter」製作委員会

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