6年連続最高記録更新の『コナン』 興収80億を射程に収め年間1位の可能性も!?

『ゼロの執行人』年間1位の可能性も!?

 21位→11位→16位→12位→12位→7位→9位→9位→6位→4位。何の順位だかわかるだろうか? 1997年4月に公開された第1作『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』に始まる、映画版『名探偵コナン』シリーズの直近10年間の年間興収ランキングの推移である。2009年の『漆黒の追跡者(チェイサー)』からはコンスタントに興収30億以上を稼ぎ出すようになり、興収36.3億円を記録した2013年の『絶海の探偵(プライベート・アイ)』以降は年間興収ランキングのトップ10の常連に。超安定ブランドにして、今年の『ゼロの執行人』まで6年連続で右肩上がりという、シリーズ作品のお手本のような成長を遂げてきた。

 先週末の動員ランキングで6週連続1位となった『ゼロの執行人』は、累計で動員552万人、興収72億円を突破。この興収の数字はシリーズ最高記録更新というだけでなく、現在のところ今年度の年間ランキング1位の作品である『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(公開は2017年12月)の75億円を超えるのが確実であることを意味する。今週末にも今年度1位の作品となる『ゼロの執行人』、次のハードルは興収80億円の大台突破となる。

 ここまでのシリーズの歩みを振り返ってみると、『名探偵コナン』がヒットシリーズからメガヒットシリーズへと化けるターニングポイントとなったのは、2013年12月、つまり2014年の正月シーズンに公開された『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』であったことがわかる。2009年3月に日本テレビ開局55周年と読売テレビ開局50周年の開局記念スペシャル番組として初放送されたテレビ版『ルパン三世VS名探偵コナン』を経て、その4年後に公開された『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』。先に「2009年の『漆黒の追跡者』からはコンスタントに興収30億以上を稼ぎ出すように」なったと指摘したように、実はその2009年3月のテレビの特別番組が20億円台から30億円台へのベースアップのきっかけにもなったのだが、2013年12月公開の『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』で初めて40億円を突破した『名探偵コナン』シリーズは、その後、通常シリーズでも興収が大きく底上げされて、40億円台を2回、60億円台を2回記録。そして今回、遂に80億円台に届こうとしているのだ。

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