平凡な農場がワカンダに 『インフィニティ・ウォー』製作陣、大規模な戦闘シーン撮影の裏側明かす

『インフィニティ・ウォー』戦闘シーン秘話

 現在公開中の映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の製作陣が、大規模な戦闘シーン撮影の裏側についてコメントした。

 6つすべてを手に入れると全宇宙を滅ぼす無限大の力を得るインフィニティ・ストーンを狙う“最凶”にして最悪の敵サノスを倒すため、“アベンジャーズ”が集結し、人類の命運をかけた壮絶なバトルに挑む模様を描いた本作。現地時間4月27日に全米で公開を迎えると、オープニング3日間の興行収入2億5,769万8,183ドルを稼ぎ出し、2億5千万ドルを突破。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を抜く全米の歴代映画史上No.1の記録を達成した。さらに、5月11日に公開された中国では2億ドル(約218億円)超えの記録をたたき出し、“史上最速で世界歴代映画興行収入トップ5入り”という映画史を塗り替える偉業を成し遂げた。公開4週目を迎え、興行収入はシリーズ最高興収である18億1,373万2959ドル(約2,013億円)を記録し(5月20日現在)、『ジュラシック・ワールド』を抜き、全世界興収歴代第4位にランクインしている。(すべてBox Office MOJO調べ、1ドル=111円換算)。

 今作では、アイアンマンをはじめ、スパイダーマンやドクター・ストレンジなどのヒーローたちが登場するが、“最強”をはるかに超えたラスボス・サノスを前に、地球や宇宙などのさまざまな舞台で戦いが繰り広げられる。その中でも、ワカンダでの戦闘シーンは今作最大規模で、ヒーローやワカンダの兵士たちがサノスの手下を相手に、怒濤の戦いを繰り広げる。

 監督のアンソニー・ルッソは、ワカンダでの戦闘シーンについて、「ワカンダが『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で重要な役割を果たすことは『ブラックパンサー』が公開される前からずっと決まっていて、実際この作品の撮影は『ブラックパンサー』と同時に行われたんだ。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』が公開して、ワカンダでのシーンを観た観客たちが私たちと同じように喜んでくれたから、とても満足したよ」と振り返る。同じく監督のジョー・ルッソは「ティ・チャラはワカンダの国王として国を統治し、さらにそのワカンダには世界最高水準の優れた人物、テクノロジー、頭脳がある。世界が危機に瀕したとき、仲間が集結して戦うのに最適な場所は、ワカンダしかないと考えた」と、ワカンダが戦いの場所に選ばれた理由を語った。

 このワカンダでの戦闘シーンの撮影は、スタジオがあるアトランタ周辺のチャタフーチー・ヒルズ・イベンティングという農場や丘に囲まれた場所で行われている。その馬場の広さは8000エーカーで、東京ドーム約700個分もの規模。チャタフーチー川に沿って湖や森林地帯が12マイル(約19.2キロ)ほど広がっている。平凡な農場をどのようにワカンダの戦闘区域や景観に変えたのか。視覚効果監修のダン・デレウは「ワカンダでのシーンについてはこれまでに手掛けた中でも最も大規模な戦争シーンを作りたいと思った。ヒーローが集結し、かつ宇宙からの生き物とワカンダの兵士を戦わせるための広大な土地と景観が必要になるからね。だから僕たちはアフリカに行って風景を撮影し、実際のセットから離れた風景は、アフリカで撮影した山や川、草木、樹木に差し替えてるんだ」とコメント。

 また、製作総指揮のルイス・デスポジートは、「この作品にはたくさんのCGキャラクターがいるため、衣装とアーマーを身に着けたワカンダ人とドーラ・ミラージュとボーダー族を総動員させることが必要だった。キャラクターの複製は可能だけど、実際の環境で何百人もの俳優が演じるほど、激しさと感情を表せるものはないからね。俳優たちにとっては、戦場にでたときに実際にワカンダにいるような気になることで彼らのパフォーマンスが生き生きとして、まさに現実のような刺激的なシーンが生み出されるんだ」と戦闘シーンの秘話を明かした。

■公開情報
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
全国公開中
監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ
製作:ケヴィン・ファイギ
出演:ロバート・ダウニーJr.、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、ベネディクト・カンバーバッチ、ドン・チードル、トム・ホランド、チャドウィック・ボーズマン、クリス・プラット
原題:Avengers: Infinity War/全米公開:4月27日
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2018MARVEL
公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-iw/home.html

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