失聴を受け入れた鈴愛のひたむきさに涙 『半分、青い。』第1週と第2週は合わせ鏡のように

『半分、青い。』鈴愛のひたむきさに涙

 鈴愛が半分だけ雨が降っていると晴に話しかけるシーン。実際にも、モノラルのRからのみ雨の音が流れていることで、脚本の北川悦吏子のツイートを中心に話題になっている。その直後に、晴が返す「鈴愛の左側はいつだって晴れやね」という言葉も、“半分、青い。”の考え方につながる大事なセリフだ。

 第1週「生まれたい!」は、永野芽郁が演じる鈴愛に、佐藤健演じる律が傘を差し出すシーンからタイトルバック、そして幼少期編へと移っていった。対して、第2週の終わりは小学3年生の鈴愛が青空を見つめ、「半分、青い」とつぶやき、高校3年生の鈴愛が描く絵画の青「空飛ぶクジラ」へとシフトしていく。

 成長した同級生・菜生(奈緒)の登場、律の語りをバックに、バスケットゴールへの華麗なシュートで第2週は幕を下ろす。合わせ鏡のように対照的な第1週と第2週の関係性は、遊び心と作品愛に溢れた演出と、“半分、青い。”という一貫して変わらない鈴愛の心の持ち方を表しているように思う。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』
平成30年4月2日(月)~9月29日(土)<全156回(予定)>
作:北川悦吏子
出演:永野芽郁、松雪泰子、滝藤賢一/佐藤健、原田知世、谷原章介/余貴美子、風吹ジュン、中村雅俊/豊川悦司、井川遥、清野菜名、志尊淳、中村倫也、古畑星夏
制作統括:勝田夏子
プロデューサー:松園武大
演出:田中健二、土井祥平、橋爪紳一朗ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/

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