新しい朝ドラの予感!? 永野芽郁×北川悦吏子『半分、青い。』未知数の面白さ

『半分、青い。』全く新しい朝ドラの予感

 鈴愛と律の糸電話のシーンでのドローンを使った空撮。鈴愛の名付けのきっかけとなったCGによるスズメ。『あしたのジョー』『マグマ大使』『ザ・ベストテン』といった実名での作品群。「ふぎょぎょ!」「やってまった!」などの岐阜ことば。菅野祐悟のユニークで豊かな劇盤音楽。『半分、青い。』には、さまざまな見どころが用意されているが、その根源となるのが北川悦吏子が手がける脚本だ。

 『ロングバケーション』(フジテレビ系)、『空から降る一億の星』(フジテレビ系)、『オレンジデイズ』(TBS系)など、月9作品や多くの王道ラブストーリーを手がけてきた北川だが、朝ドラを担当するのは今回が初めて。オリジナル脚本にて挑む北川は、前クール朝ドラの『わろてんか』のような実在の人物をモデルにし、戦時下を舞台にすればヒットするという手法を知りながらも、「定石を踏まえない、いろいろな“冒険”ができる」と、今作に未知数の面白さを見出しているようだ(『半分、青い。』公式サイト|インタビュー 脚本・北川悦吏子より)。

 3年前、北川自身が左耳を失聴したのがアイデアの始まりだという今作。1週目からここまでワクワクさせてくれる朝ドラがかつてあっただろうか。全く新しく、無限の色が広がっている、そんな『半分、青い。』の半年間がスタートした。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』
平成30年4月2日(月)~9月29日(土)<全156回(予定)>
作:北川悦吏子
出演:永野芽郁、松雪泰子、滝藤賢一/佐藤健、原田知世、谷原章介/余貴美子、風吹ジュン、中村雅俊/豊川悦司、井川遥、清野菜名、志尊淳、中村倫也、古畑星夏
制作統括:勝田夏子
プロデューサー:松園武大
演出:田中健二、土井祥平、橋爪紳一朗ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる