女優・市川実日子から目が離せない! 『アンナチュラル』や『羊の木』でみせる“説得力”

女優・市川実日子の“亜空間”な魅力

 また現在公開中の『羊の木』でも、元殺人犯の男女6人のなかの一人・栗本清美を演じているが、個性的で危険なキャラクターたちが集まるなか、ある意味で抜けて、画面に映ると人を不安にさせる雰囲気を身にまとい、共演者も「あれはすごい」と苦笑いを浮かべるほど、異質感を醸し出していた。しかも、そんなキャラクターでありながら、作品のなかで“希望”を担えるのは、同じ画面に映っていながらも、他の登場人物と隔絶された場所にいるような、ファンタジックな存在としての説得力なのではないだろうか。

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 『アンナチュラル』は、法医学という“現実的”な世界を描いている作品のなかで、どこまで市川の亜空間な部分が融合されていくのかはわからないが、いずれにしても目が離せない存在であることは間違いない。

■磯部正和
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。

■放送情報
金曜ドラマ『アンナチュラル』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜放送
出演:石原さとみ、井浦新、窪田正孝、市川実日子、池田鉄洋、竜星涼、小笠原海(超特急)、飯尾和樹(ずん)、北村有起哉、大倉孝二、薬師丸ひろ子(特別出演)、松重豊ほか
脚本:野木亜紀子
プロデューサー:新井順子(ドリマックス・テレビジョン)、植田博樹
演出:塚原あゆ子(ドリマックス・テレビジョン)
製作:ドリマックス・テレビジョン、TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/unnatural2018/

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