2017年に最も輝いた女優、有村架純 2年連続『NHK紅白歌合戦』紅組司会に寄せて

 今年は映画では『3月のライオン 前編・後編』『関ヶ原』『ナラタージュ』の3本に出演していた有村。『3月のライオン』ではワイルドかつ妖艶な姉を演じ、『関ヶ原』では初のアクションに挑戦し、『ナラタージュ』では教師と禁断の恋に落ちる様を体当たりで演じてみせた。そして、今年公開の映画はすべて『ひよっこ』以前に撮影が行われている。続けざまに三本もの映画に出演したことで、有村は朝ドラ主演に求められる忍耐力と柔軟性を培ったのではないだろうか。『カナダ大自然の旅』は、『ひよっこ』クランクアップ後、有村が気持ちを開放するために出かけた旅であった。この旅を通じて「人と関わることによって、何か忘れかけてたものが蘇ってきたような気がします」と話していたが、その成果が現れる場所の一つとして、紅白の司会があるのではないだろうか。

 昨年の有村の司会は、その前年の綾瀬はるかの天然ぶりに比べると、非常に落ち着いた様子であったように思う。白組司会であった相葉雅紀から「ばーか。好きに決まってんじゃん」を関西弁で、という無茶振りにも応えてみせた有村。今年は、総合司会が有村を溺愛する内村ということで、昨年以上の対応力が求められるだろう。一年を通して楽しませてくれた有村が、今年最後にどんな表情を見せてくれるのか、今から楽しみだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる