賛否両論の新作『スター・ウォーズ』、海外の反応は? ライアン・ジョンソン監督本人のコメントも

『SW/最後のジェダイ』海外でも賛否両論

 公開から約1週間で全世界興行は5億7,371万ドル(約631億810万円)を記録しており興行的には大成功(数字はBox Office Mojo調べ)。また本作には、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』の監督ギャレス・エドワーズや『ベイビー・ドライバー』の監督エドガー・ライト、『LOOPER/ルーパー』に出演したジョセフ・ゴードン=レヴィットらのカメオ出演や、シリーズ欠かさず出てくる名ぜりふ「嫌な予感がする(I have a bad feeling about this)」を冒頭でBB-8が言っているなど、一度観ただけでは気づかない小ネタが盛り込まれているためリピーターも期待でき、今後まだまだ興行成績は伸び続けるだろう。

 The Hollywood Reporterによれば、ジョージ・ルーカスは本作を「見事な出来だ」と絶賛。『フォースの覚醒』に続きエピソード9の監督を務めるJ・J・エイブラムスもストーリーに夢中になったそうで、ジョンソンは「初めてストーリーを渡した時のことを今でも覚えているけれど、『何てことをしてくれたんだ』という様子はなく(笑)、彼は夢中になってくれたよ」とCINEMABLENDに語っている。さらにジョンソンは、エピソード9の後に控える新たな3部作の監督にも起用されており、ディズニーやルーカスフィルム側からの信頼が厚い人物だ。

 しかしその一方で、本作の出来を受けてファンからは、今後のシリーズの行方を心配する声が上がっている。興行面での成功だけが映画の成功ではないのは周知の事実。ルーカスは謝罪したが、ディズニー買収の際に「我が子を奴隷業者に売ってしまった」と口を滑らせた過去がある。この発言が深みを持つことがないよう、今回生まれてしまった製作側とファンの間の溝が今後のシリーズで埋まることを願いたい。

(文=阿部桜子)

■公開情報
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
全国公開中
監督・脚本:ライアン・ジョンソン
出演:マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー、 アダム・ドライバー、デイジー・リドリー、 ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザック
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
公式サイト:http://starwars.disney.co.jp/movie/lastjedi.html

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「映画シーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる