櫻井翔が大義を成し遂げるために必要なことは? 『先に生まれただけの僕』第9話で迫られた決断

櫻井翔が大義を成し遂げるために必要なこと

 アクティブラーニングの導入と、ペップトークのくだりで少しだけ柔らかい印象を得た河原崎と杉山、その後の加賀谷との密会を経て郷原も少しだけ心を開いたような雰囲気を見せていたが、今回の部活動の件で河原崎と再び微妙な感じに。とはいえ、生徒から「なぜ生物の教師になったのか」を訊かれて答える河原崎は、少しだけ鳴海のおかげで変わってきた学校の雰囲気に、居心地の良さを覚えるわけだ。

 このまま適度な対立を続けていくというのもリアリティがあって良いのだが、どうせならば、完全に鳴海の味方になってくれるほうがドラマらしく、清々しくもある。加賀谷の策によって、京明館高校を離れるか否かの選択を迫られる鳴海。彼が大義を成し遂げるためには、やはり教師全員が味方になることが重要なのではないだろうか。

 松原からの突然の婚約破棄に、加賀谷から迫られた決断。学校内の問題もまだまだ山積みで、このまま最終回を迎えてしまうのは、非常にもったいない気もする。このドラマとしての“掴みどころのなさ”をうまく生かしながら、綺麗に物語がまとまってくれることに期待したい。

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■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

■放送情報
『先に生まれただけの僕』
毎週土曜日よる10時~
出演:櫻井翔、蒼井優、瀬戸康史、木南晴夏、森川葵、平山浩行、池田鉄洋、木下ほうか、多部未華子、井川遥、荒川良々、秋山菜津子、高嶋政伸、風間杜夫
脚本:福田靖
音楽:平野義久
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:次屋尚、高橋史典(ケイファクトリー)
演出:水田伸生 ほか
制作協力:ケイファクトリー
制作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/sakiboku/

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