”犯人の動機”を重視、『刑事ゆがみ』の画期性 第7話では稲森いずみとりょうの友情描く

『刑事ゆがみ』の画期性

 寺脇康文や新田真剣佑など、ベテランから俊英まで幅広いゲストが犯人を演じてきたこともあるが、毎回ドラマチックに描かれる犯行動機こそが、人々の共感を呼んでいるのは興味深い。今回の絵里子についても、「やり直せると思った瞬間に……切ない」「毎回、本当に泣ける話」といった声が上がっていた。犯人を一般人とは異なる、異様な人物としてではなく、我々と同じ市井の人として描いているのが、このドラマの画期的なところであり、考えさせらえるところだろう。

 まさに“中身”で勝負しているといっていい本ドラマ。通常、ドラマの視聴率は徐々に下降気味になるのものだが、本作はじわじわと上昇している。「自分たちがやりたいことは出来てる」という制作サイドの自信は、その作風からも伝わっており、それが評判にも繋がっているのだろう。終盤に向けて、さらに盛り上がる作品となりそうだ。

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(文=馬場翔大)

■放送情報
木曜劇場『刑事ゆがみ』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:浅野忠信、神木隆之介、山本美月、仁科貴、橋本淳、稲森いずみほか
原作:井浦秀夫「刑事ゆがみ」(小学館「ビッグコミックオリジナル」連載中)
脚本:倉光泰子、大北はるか、藤井清美
プロデュース:藤野良太、高田雄貴
演出:西谷弘、加藤裕将、宮木正悟
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/yugami/

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