>  >  > 編集部の週末オススメ映画(10月27日~)

「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は「第30回東京国際映画祭」『彼女がその名を知らない鳥たち』

関連タグ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、編集スタッフ2人がそれぞれの映画祭・イチオシ作品をプッシュします。

「第30回東京国際映画祭」

 2017年劇場鑑賞本数501本(2017年10月27日現在)、週末は基本的に映画館で暮らしている、リアルサウンド映画部のロン毛担当・宮川がオススメするのは、「第30回東京国際映画祭」。

 日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の映画祭、東京国際映画祭。記念すべき30回目の開催となる今年、『メン・イン・ブラック』シリーズ、『ノーカントリー』のトミー・リー・ジョーンズを審査員長に迎えたコンペティション部門をはじめ、長編3本目までの新鋭監督たちの作品が並ぶアジアの未来部門、今後公開される注目作を紹介する特別招待作品部門、海外映画祭の受賞作や有名監督の新作を集めたワールド・フォーカス部門など、主要9部門で国内外の200近い作品がラインナップされている。

 10月25日に開幕した今年の東京国際映画祭の注目は何と言っても特集上映だ。まずは、30周年にあたって開催される『Japan Now 銀幕のミューズたち』。“日本の今”を代表する女優たち、安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮崎あおいという4人の女優の出演作が、本人と監督によるQ&A付きで上映される。彼女たちのフィルモグラフィにおいて重要とされる作品を、スクリーンで観ることができる貴重な機会になるだろう。

 そしてまさに“週末オススメ”なのが10月28日(土)に開催される「ミッドナイト・フィルム・フェス!」。ここでは、会場であるTOHOシネマズ 六本木ヒルズの6スクリーンで、様々なジャンルの映画を集めたオールナイト上映が同時に行われる。昨年日本映画界を大いに賑わせた『君の名は。』の新海誠監督の作品を上映する「WOWOW映画工房300回&『君の名は。』初放送記念 新海誠オールナイト in 東京国際映画祭」や、新進気鋭の映画監督たちの新作を一挙上映する映画祭「SHINPA」と東京国際映画祭がコラボした「SHINPA vol.6 in Tokyo International Film Festival」、最新作公開にあわせて過去作と最新作が連続上映される「『ジグソウ:ソウ・レガシー』公開記念! 朝まで同“ソウ”会!」など、映画ファンにとっては選択に悩まされる魅力的な特集が企画されている。

 ほとんどのオールナイト企画はすでにチケットがソールドアウトしてしまっているが、今年7月に惜しくも亡くなってしまったジョージ・A・ロメロ監督の追悼上映「ジョージ・A・ロメロ フォーエバーナイト ~ロメロよ今夜もありがとう~」はまだ唯一これからでもチケットが買える。個人的にも参加する、これほど魅力的なオールナイト上映がソールドアウトしていないことに驚きだが、ロメロ作品を鑑賞するにはうってつけのハロウィンの時期に、TOHOシネマズ 六本木ヒルズの最大スクリーン、スクリーン7で『マーティン/呪われた吸血少年』『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』『ゾンビ 米国劇場公開版』の3本を観ることができる、もう2度とない貴重な機会になるだろう。(映画評論家・町山智浩氏のトークショーもあり!)

 そのほか、フランスの名女性監督クレール・ドゥニがジュリエット・ビノシュを主演に迎えて撮った新作『レット・ザ・サンシャイン・イン』(チケットもまだ購入可)も期待大。また、若い世代に映画を好きになってもらいたいという趣旨で昨年より新設されたTIFFユース部門のTIFFティーンズは、昨年の『リトル・メン』『アメリカから来たモーリス』が素晴らしい作品だっただけに、今年の『ハウス・オブ・トゥモロー』『リーナ・ラブ』『マウンテン・ミラクル』も楽しみだ。年に一度の盛大な映画祭、少しでも気になっている人がいれば是非とも参加していただきたい。

■イベント情報
第30回東京国際映画祭 
開催期間:10月25日(水)~11月3日(金・祝)
会場:六本木ヒルズ(港区)、EXシアター六本木ほか
公式サイト:www.tiff-jp.net/

『彼女がその名を知らない鳥たち』

 先々週、韓国に旅行に向かった同日に、釜山国際映画祭への参加で同じく韓国に訪れていた蒼井優さんとニアミスしかけたリアルサウンド映画部のピュアガール担当・大和田がオススメするのは『彼女がその名を知らない鳥たち』。

 今年は数々の少女漫画原作の恋愛映画や『ラ・ラ・ランド』『カフェ・ソサエティ』のような大人の恋愛映画、そして現在公開中の『ナラタージュ』に触れてきましたが、本作ではまた違った愛の形が描かれていると感じました。

 蒼井さん演じる北原十和子に、異様な執着を見せる男・陣治(阿部サダヲ)。15歳も年上の陣治は毎朝仕事に向かう前に、働きもせずぼんやりとだらだら過ごしている十和子へと、籠にお金を入れていきます。昼間にも十和子に電話、仕事が終わると夕飯の相談のためにと電話。陣治は帰宅後も食事の準備をし、十和子は座っていて出されたものを食べるだけ。そんな関係性を見ていて、本作のキャッチコピー通り、“共感度は0”。こんなに汚れて散らかっている家に、不潔で下品な陣治となぜ、一緒にいるんだろう。本作の冒頭で描かれる十和子の生活を見て、そう思ってしまう人がきっと多いはずです。ですが、その2人の関係を目を離さずに最後までずっと追っていくことで、そこにどんな愛があったのか、恋愛偏差値どうこうではなく、誰の目で見てもはっきり理解できるものがありました。

 十和子と陣治にまったく共感させないほど、蒼井さん、阿部さんの立ち回りやセリフ、ちょっとした所作には品がありません。特に見ていて本当に「汚いな」と思ってしまう阿部さんの不潔な陣治の役作りには、オーラをも変えてしまう、役者としての実力を見せられた気がしました。是非、劇場で確かめてみてください。

■公開情報
『彼女がその名を知らない鳥たち』
10月28日(土)全国ロードショー
原作:『彼女がその名を知らない鳥たち』沼田まほかる著(幻冬舎文庫・刊) 
主演:蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、村川絵梨、赤堀雅秋、赤澤ムック、中嶋しゅう、竹野内豊
監督:白石和彌
制作:C&I
配給:クロックワークス
(c)2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会
公式サイト:http://kanotori.com/

「「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は「第30回東京国際映画祭」『彼女がその名を知らない鳥たち』」のページです。の最新ニュースで映画をもっと楽しく!「リアルサウンド 映画部」は、映画・ドラマ情報とレビューの総合サイトです。

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版