Sexy Zone 菊池風磨の冴えない姿にホッとする? 『吾輩の部屋である』のデトックス効果

 どんなドラマでも、何らかの波乱が起きるのが通例。だが、このドラマにはそんな波がまったく起こらない。ひたすら大学院生の部屋での日常を映し出すのだが、それがまたクセになる。ドラマを視聴する前と後で、いい意味で自分の感情の温度にまったく変化がないのも深夜にはちょうどよい。

 何もかもが大袈裟なのにナゼか自然に見えてしまう菊池の演技力、そして進まないレポートを「イノセントな状態を保っている」と表現するなど、言葉選びの秀逸さが光る『吾輩の部屋である』。言い訳ばかりだがとにかくポジティブな鍵山を観ていると、自分に潜む悪の部分が肯定されているようでホッとする。観るだけで心のデトックスに繋がるような、なんとも不思議なドラマだ。

■nakamura omame
ライター。制作会社、WEBサイト編集部、専業主婦を経てフリーライターに。5歳・7歳の息子を持つ2児の母。ママ向け&エンタメサイトを中心に執筆中。Twitter

■番組情報
『吾輩の部屋である』
毎週月曜24:59〜25:29
出演:菊池風磨
原作:「吾輩の部屋である」田岡りき(小学館「ゲッサン」連載)
脚本: 川邊優子
音楽: 若林タカツグ
主題歌: 「ぎゅっと」Sexy Zone(ポニーキャニオン)
制作: 田中宏史
プロデューサー: 三上絵里子、長松谷太郎、松山雅則
演出: 浅見真史、大倉寛子、岡野正広
制作プロダクション: トータルメディアコミュニケーション
制作著作: 日本テレビ ジェイ・ストーム
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/wagaheya/

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