『過保護のカホコ』高畑充希が開けた心のドア 家族の中に生き続ける“ばあば”の存在

『過保護のカホコ』高畑充希が開いた心のドア

  加穂子に辛辣な態度を取っていた初は、彼女の存在で一番変わった人物だ。泉から加穂子のために何ができるのか、厳しく迫られた初は「加穂子さんの家族になりたいから。どんな時も彼女のそばにいて、この手を離さないでいつかお母さんに認めてもらえるように、歯食いしばって頑張りますから」と真摯に答える。「好きな人の手を離さないで」は、初代が生前に加穂子と初に伝えたメッセージでもある。“ばあば”は、確かに加穂子と初の中で生きているのだ。

(c)日本テレビ

 「これからはあなたがこの家と家族を守ってちょうだい」という初代の遺言の通り、加穂子と初は福士と共に並木家で生活をすることになる。そこには、初が並木家の家族を描いた絵が。もちろんそこには、初の笑顔も新たに描かれている。加穂子は口数の多いところが少しだけ泉に似てきながらも、初との変わらぬ洒落あいの中エンディングへと突入していく。ドラマ終了度、Twitterには最終話のハッシュタグ「#過保護のカホコころころころりん」と共に、終了を惜しむ声と続編を希望するツイートが後を絶たない。加穂子は多くの人を幸せにしてきた。「加穂子は、みんなの心のドアの鍵を持っているから」、それはドラマを観てきた私たちにも言えるセリフに思えてならない。

※西岡徳馬の徳の字は旧字体が正式表記

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『過保護のカホコ』
日本テレビ系にて毎週水曜夜10時~
出演:高畑充希、黒木瞳、竹内涼真、佐藤二朗、中島ひろ子、梅沢昌代、濱田マリ、夙川アトム、西尾まり、久保田紗友、三田佳子、西岡徳馬、平泉成、時任三郎
脚本:遊川和彦
音楽:平井真美子
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:大平太、田上リサ
演出:南雲聖一、日暮謙、伊藤彰記、明石広人
制作協力:5年D組
(c)日本テレビ
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/kahogo-kahoko/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる