村上虹郎が語る、制服へのロマンと音楽愛 『二度めの夏、二度と会えない君』インタビュー

村上虹郎『二度めの夏~』インタビュー

 「高校に行ってない分、本当に学校に通っているような感覚」

――では、原作は読みましたか?

村上:今回は読んでいないです。脚本に目を通した時に、原作のイメージとあまり差がないと感じたので。原作を読み込んでしまうと、逆に小説の中から生まれるイメージと脚本で描かれている世界観が混ざってしまうかなと思って、今回はアニメも見ていません。

ーー原作を読んでいないとのことですが、どうやって役作りを? 村上さんが演じた智は、とても心の動きが繊細な少年という印象ですが。

村上:僕自身が繊細だから、お芝居も繊細になったんだと思います(笑)。役作りと言いますか、今回の役で最も意識した部分は、ナレーションです。今までにもモノローグのお芝居をすることはあったのですが、ここまでガッツリな作品は初めてだったので、どうすればいいんだろう? と戸惑いました。先にモノローグをガイドで撮っておいて、その尺分の映像を現場で撮っていました。試行錯誤しながらお芝居するのは面白かったです。

――では、村上さんが印象に残っているシーンは?

村上:燐と二人で初めてライブをするシーンで、サングラスをかけた智がコケるところです。あとは、最後の文化祭でのライブシーン。ほかは何があったかな? 智が苦悶の表情を浮かべているシーンとか。彼は、後悔をどうなくすかで常に悩んでいるので、基本表情が曇っているんです。スッキリしているという意味で、いい顔をしている時って、演奏しているシーンと、最後の「バンド、やろうぜ」ってみんなを改めて誘うシーンだけなので。

――特に智の表情が輝いている最後のライブシーンは、物語の要となっている部分です。演じていて何を感じましたか?

村上:すごく興奮しました。学生として弾いているので、ミュージシャンになった気分というわけではないのですが。制服なので、どうしてもミュージシャンの様にはきまらない。ミュージシャン役でやる場合と学生役でやるのは、一緒のことをやっていても何となく感覚が違うと思うんです。

――そんな文化祭でのライブの時を迎えるまでにも、二度めの夏で、燐の智に対する心境が変化したのは、どうしてだと思いますか?

村上:変わったというよりかは、一回目も燐は智のことが好きだったんだと思うんです。それなのにすれ違う。二人とも不器用すぎて(笑)。でも、燐の態度が変わったのは、やっぱり智が必死に変えようと思って行動したから。一度めの夏も智は必死に生きていたんだろうけど、二度めはこれから何が起こるかすべて知っているという智だけの特権がある。たとえ未来がわかっていても、人の心を動かしたり保ったりするのは、難しいことに変わりないのですが。なおかつ智は、燐が結局死んでしまうことも、それをどうやっても変えられないこともわかっている。じゃあ、どうすればいいの? という厳しい状況の中でも、決してあきらめなかったんです。だからこそ、結果的に智も燐も最後は報われたのかな、と僕は思います。

――なるほど。では、村上さん自身が何か後悔していることはありますか?

村上:ないです。失敗はたくさんありますが、日々後悔はしないように過ごしています。だから、もし智みたいにタイムリープができるんだったら、恐竜がいた頃の世界まで戻りたいです。そこで、僕はセグウェイに乗って、恐竜を観察したり、写真を撮ったりしたいです。もし時が戻せるのであれば、そのくらい昔に戻った方が面白くないですか(笑)?

――確かにそうですね(笑)。では、村上さんは高校時代に、なにか印象に残っているエピソードはありますか?

村上:僕、日本の高校に通って制服を着たことがなかったんです。というより、日本の高校には通ったことがないんです。高校は、1年間だけカナダに留学していたのですが、途中で辞めてしまって。だから、現実で制服を着たことがないのに、よくこんなに制服の役を演じているなと、たまに思うんです(笑)。日本の高校に行くような人生も歩んでみたかったなと、思うこともありますが、決して後悔はしてないです。そう考えると、タイムリープして、一回高校に行くのもありかな、と。でも、受験が面倒くさいな(笑)。

――日本の高校に通ってなかったからこそ、演じていて何か思うことはありましたか?

村上:こういう役を演じている時は、高校に行ってない分、本当に学校に通っているような感覚になるんです。制服を着るのって楽しいなとワクワクします。小中高一貫の学校に中学生の途中まで通っていたのですが、私服の学校だったので、やはり制服は着る機会がなくて。だから余計に、制服にロマンを感じます(笑)。普段、みんながここまで全く同じ正装をすることはないじゃないですか。だからこそ、制服は特別感があります。

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