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A.B.C-Z河合郁人、ジャニーズJr.寺西拓人をどう引っ張る? 『音楽喜劇「のど自慢」』レポ

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 <上を向いて歩こう>。観劇後、思わずそう口ずさみたくなってしまう舞台、『音楽喜劇「のど自慢」~上を向いて歩こう~』が絶賛上映中だ。

 『音楽喜劇「のど自慢」~上を向いて歩こう~』は、1999年に公開された井筒和幸監督の映画『のど自慢』がベースとなっている。物語の舞台は、すっかり寂れてしまった関東近県の小さな街。その街の片隅にある「赤木理髪店」には、“礼子”と“しずか”というふたりの娘がいた。ふたりは幼少期から歌が大好きだったが、ある日行なわれた音楽コンクールでふたりの人生が大きく変わっていく。

 コンクールで1位を取った姉・礼子は“赤城麗子”として演歌で華々しくデビューし、上京するが結局鳴かず飛ばず。マネージャー・須谷保と共に奮闘するものの、現実は厳しい。一方残されたしずかは、美容師免許を取り、父親の面倒を見ながら店を切り盛りしていた。ある日、麗子の故郷近くで営業が入る。地元の人々と関わったり、しずかとのわだかまりを解決したりしながら、故郷で開催される「のど自慢大会」に麗子が出場することになる……、というストーリーだ。

 森昌子演じる赤城麗子のマネージャー須谷保を、A.B.C-Z河合郁人が演じている。河合はこれまでにも『ファウスト〜愛の戦士たち〜』、『音楽劇「ルードウィヒ・B〜ベートーヴェン 歓喜のうた〜』、『ファウスト〜最後の聖戦〜』、『コインロッカー・ベイビーズ』と外部舞台に積極的に出演。ジャニーズ屈指の“舞台班”である。しかし、これまでの外部舞台はA.B.C-Zのメンバーと共に主演を務めており、ひとりで外部舞台に出演するのはこれが初めて。自らを「人見知り」と称しているゆえに緊張から演技に影響があるかと思っていたが、その心配は杞憂に終わった。事前のインタビューで「不安はない」と語っていた通り、安定した演技を見せてくれている。

 劇の途中、ダジャレを駆使したアドリブがあったり、眉間にしわを寄せながら感情を表現するいつもの演技を見ることができ、河合らしさがしっかり発揮されているのだ。特に河合は声の通りと大きさが良い。セリフの一語一語が聞き取りやすく、舞台向きの演者といえるのではないだろうか。

 また同作にはジャニーズJr.の寺西拓人も出演しており、河合とふたりで芝居をするシーンもある。その際、真っ直ぐに寺西の目を見つつ、演技で寺西を引っ張っていっているような印象も受けた。数々の舞台を踏んできた彼だからこそ、できることなのだろう。後輩を自ら引っ張る一方で、河合の周りを固めるのは森昌子、湖月わたる、小川菜摘、モロ師岡、天宮良、前田吟などのベテラン勢。諸先輩の演技も相まって、河合が伸び伸びと演技できているようにも見えた。自ら後輩を引っ張り、先輩にも刺激を受ける。河合にとって絶好の成長の機会と言えそうだ。

 『音楽喜劇「のど自慢」~上を向いて歩こう~』はコミカルなシーンあり、思わずホロリとしてしまうシーンありの、まさに“笑って泣ける”エンターテイメントショー。キャストたちの安定感のある演技があるからこそ、物語にしっかり入り込むことができる。見終わった頃にはどこか前向きな気持ちになり、家路につくころには「上を向いて歩こう」を口ずさんでしまう舞台だ。

      

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