亀梨和也主演『ボク、運命の人です。』最終話に寄せてーー運命のプロポーズは成功したか?

 最後の最後で、浴槽の底にメッセージを残した一郎と、晴子と虹を見ながらふと“神様”を思い出したかのような発言をする誠。以前誠に対して一郎が「何かあったら呼び鈴を鳴らしてくれたら出てくる」的なことを言う場面があった。ラストカットで誠の部屋のドアのベルが鳴るということはつまり、誠は一郎の存在を思い出し、呼び出そうとしたのではないだろうか。

 彼が自分の息子であると知った誠は、小憎らしい一連のやり取りから、生まれてきた子供(=一郎)に愛情を注げるのか不安だと、第9話で発言していた。ところが、これまでの一郎からの助言が身に付き、自力で晴子との結婚を決めたことによって、30年後の未来からやってきた息子との出会いは“都合の悪いこと”ではなくなったということではないだろうか。ますます続編が作られることに期待してしまう。

■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

■番組情報
『ボク、運命の人です。』
毎週土曜日よる10時00分~
製作著作:日本テレビ
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/boku-unmei/

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