『昼顔』の上戸彩はなぜ圧倒的に艶っぽい? 姫乃たまが“不倫と神さま”の関係を考える

『昼顔』上戸彩はなぜ艶っぽい?

 紗和は北野と再会した途端、「神さまは私を試しているのでしょうか」「神さま、あの人を私にください」と考えるようになります。他人が不倫をしていると、自分の結婚相手が奪われてしまったかのように糾弾せずにいられなくなる人がいます。そしてどちらの立場にいる人も、しばしば「悪いことをしたから、罰が当たった」と考えます。でも、そんなはずはないのです。現状に満足できない人は、遠くのものが美しく見えますし、手に入らないものに幸せがあるように感じます。そしてそれが手に入れば、また現状に新たな不安や不満を感じます。その性質が負のループを呼び込んでいるだけのことで、不倫と神さまは関係がないのに、みんな目に見えないものに突き動かされているようで怖いのです。

 映画館を出てすぐ編集さんは溜め息をついてから、「やっぱり上戸彩は神さまでしたね!」と目を輝かせていました。つい、「だから神さまを信じる必要がなかったのか!」と思ってしまって、やっぱり上戸彩は神さまだったのかと首を傾げました。

■姫乃たま(ひめの たま)地下アイドル/ライター
1993年2月12日、下北沢生まれ、エロ本育ち。アイドルファンよりも、生きるのが苦手な人へ向けて活動している、地下アイドル界の隙間産業。16才よりフリーランスで地下アイドル活動を始め、ライブイベントへの出演を軸足に置きながら、文筆業も営む。そのほか司会、DJとしても活動。フルアルバムに『僕とジョルジュ』があり、著書に『潜行~地下アイドルの人に言えない生活』がある。
姫乃たまTwitter

■公開情報
『昼顔』
全国上映中
監督:西谷弘
脚本:井上由美子
音楽:菅野祐悟
出演:上戸彩、斎藤工、伊藤歩、平山浩行
企画・製作:フジテレビ
配給:東宝
制作プロダクション:角川大映スタジオ
(c)2017 フジテレビジョン 東宝 FNS27社
公式サイト:https://hirugao.jp/

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