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宇野維正の興行ランキング一刀両断!

ティーンムービーの活路は「ラブ」や「感動」ではなく「笑い」にあり? 『帝一の國』好調の理由

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 ゴールデンウィーク最後の週末となった先週末の動員ランキング。『美女と野獣』『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』、『ワイルド・スピード ICE BREAK』のトップ3は不動。特に『美女と野獣』は土日2日間で動員62万9000人、興収8億9300万円と絶好調で、今週の5月10日(水)の時点で累計70億円を突破、今週末にも『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(昨年11月23日公開)の持つ累計73億円を超えて本年度ナンバーワン・ヒットの座を手中にする見通しだ。

 今週注目したいのは、前週初登場4位、先週末も5位につけている『帝一の國』。先週末の動員こそ公開直後の同じ東宝配給作品『追憶』の後塵を拝したかたちとなったが、ゴールデンウィークを通してトップ3に後ろにピタッとつけて、高推移を維持してきた。本作の成功を、いくつかのポイントから考察してみたい。

 昨年、実に9作品もの作品に出演してきた菅田将暉にとって、『帝一の國』は1月に公開された『キセキ –あの日のソビト-』に続く今年2本目の主演作。『キセキ –あの日のソビト-』も最高位こそ2位止まりだったものの、息の長いヒットを記録。昨年から実写邦画、中でも多くのティーン向けの作品の苦戦が続く中、菅田将暉が主演する作品はコンスタントにヒットを飛ばしていて、今回の『帝一の國』のヒットによって、現在若手で最も「客が呼べるスター」としての地位を確立したことになる。

 『帝一の國』には菅田将暉のほか、野村周平、千葉雄大、永野芽郁ら近年のティーンムービーを支えてきた若手俳優たちも数多く出演。作品のジャンルとしては「コミック原作」の「コメディ映画」ではあるが、その観客層はほぼ10代に限定されてきた近年の恋愛もののティーンムービーと完全に重なる。実際、今週のウィークデイの夕方に東京・渋谷の劇場で鑑賞してみたが、客席は放課後の高校生たちでほぼ満席。劇場には女子のグループだけでなく、男子のグループやカップルもたくさんいて、場内では最初から最後まで笑い声が絶えなかった。

      

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