前作から興収比16%のスピードアップ! 遂に日本でも定着した『ワイルド・スピード』人気

『ワイルド・スピード』人気定着へ
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 先週末にゴールデンウィーク興行を見据えた期待作がすべて出揃ったことで、今年の「ゴールデンウィーク3強」が確定した。トップを走るのは、先週の土日2日間で動員68万3500人、興収11億2200万円をあげて2週連続1位の『美女と野獣』。『美女と野獣』よりも1週早く公開されて今年最大のスタートダッシュを切った『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』も、ここにきて作品の評判への口コミもあってか粘り強さを見せていて、2位をキープ。そして、「ゴールデンウィーク3強」の最後の椅子をゲットしたのは、先週末公開されて初登場3位となった『ワイルド・スピード ICE BREAK』だ。

 『ワイルド・スピード』シリーズ8作目の『ワイルド・スピード ICE BREAK』は土日2日間で動員42万人、興収6億3400万円、公開日となった金曜日から3日間では興収8億6585万円と絶好調。初週の週末興収は、シリーズ最高興収を記録した前作『ワイルド・スピード SKY MISSION』から約16%増。2001年に第1作が公開されて以降、日本における『ワイルド・スピード』シリーズ人気は火がつきそうでなかなかつかないという状況が続いていたが、2013年公開の前々作『ワイルド・スピード EURO MISSION』で初めて20億を突破(最終興収20.2億円)、2015年公開の『ワイルド・スピード SKY MISSION』ではそこから一気に30億突破(最終興収35.4億円)を果たして、ようやく名実ともに「大人気シリーズ」の仲間入りをした。

 前作『ワイルド・スピード SKY MISSION』では、製作中にメイン・キャラクターのブライアンを演じていたポール・ウォーカーがプライベートで事故死するという悲劇に見舞われてしまい、シリーズ存続の危機の中で見事にその悲劇を乗り越えていったことでも注目が集まった。アメリカ国内の興行に目を向けると、今回の『ワイルド・スピード ICE BREAK』はその前作ほどの異常なメガ・ヒットには及んでいないのだが、どうやら日本を含む他の地域では「ポール・ウォーカーの不在」は興行に悪影響を与えていないようだ。

 現在のところ、『ワイルド・スピード』シリーズは2019年に9作目が、2021年に10作目が製作されて、そこで完結する予定となっている。また、初登場となった前作に続き今回の『ワイルド・スピード ICE BREAK』でますますその存在感を増したデッカード(ジェイソン・ステイサム)とホブス捜査官(ドウェイン・ジョンソン)の2人をメインにしたスピンオフ作品が製作されるという噂もある。もっとも、第1作からシリーズを支えてきた(4作目の『ワイルド・スピード MAX』からはプロデューサーも兼任)ヴィン・ディーゼルと、5作目の『ワイルド・スピード MEGA MAX』からシリーズに参加したドウェイン・ジョンソンの不仲が昨年明るみになった(ドウェイン・ジョンソンが撮影現場でのヴィン・ディーゼルの態度をInstagramで批判したのがきっかけ)ことで、予断を許さない状況はまだ続いているという情報もある。

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