映画の地上波放送はどう変化? 『日曜洋画劇場』終了とフジテレビ『アナ雪』批判から考える

 映画の地上波放送といえば、先週3月4日にフジテレビが『土曜プレミアム』枠で、日本国内歴代総合興行収入ランキング第3位の記録を持つディズニーの大ヒットアニメーション『アナと雪の女王』を地上波初放送した。本編ノーカットということで放送前から期待が高まっていたが、蓋を開けてみれば同局オリジナルのエンディングに批判の声が相次いだ。

 結果的に平均視聴率19.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と高視聴率を獲得したが、この結果を、オリジナルエンディングによる功績と捉えるか、はたまた普通に放送していればもっといい結果を得ることができたと捉えるかは難しいところだ。

 一映画ファンとしては、作品そのものの力を信じて、なるべくオリジナルに近い形で放送してほしいというのが正直なとところだが、いくら大ヒット作と言えども、そこまで大胆な展開をしないと数字を見込めないと捉えることもできる。

 『日曜洋画劇場』の完全消滅とフジテレビの『アナ雪』放送批判。このふたつの事実は、映画の地上波放送のかたちの変化を象徴した出来事だと言えるだろう。

(文=宮川翔)

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