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シリーズ興収新記録を狙える出足で初登場1位! 『ドラえもん』の新機軸を探る

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 公開2週目の『ラ・ラ・ランド』が前週興収比95%という驚異的な高推移で、早くも15億を突破した先週末。しかし、それをはるかに上回る圧倒的な強さで首位に立ったのは、春休み映画の第一陣として公開された『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』だった。土日2日間の動員が59万人、興収が6億9200万円。この出足は、累計興収40億3714万8300円でシリーズ最高興収を記録した昨年公開の『新・のび太の日本誕生』の108%という良好なもの(ちなみにシリーズ最高動員は1989年の『のび太の日本誕生』の約420万人)。1980年に公開された『ドラえもん』映画の第1作『のび太の恐竜』から37年、37作目にして、いまだまったく衰える気配さえない『ドラえもん』映画の人気には驚かされる。

 その息の長さの秘訣は、時代ごとに『ドラえもん』映画がアップデートを繰り返してきたことにある。『ドラえもん』の映画シリーズは、声優陣が交代した2006年以降の「新シリーズ」と、それ以前(ちょうど声優陣交代期にあたった2005年のみ映画が制作されなかったので2004年以前ということになる)の「旧シリーズ」の二つに分けられる。その「新シリーズ」第1作となった2006年の『のび太の恐竜2006』は、『ドラえもん』映画にとって初めてのリメイク作となった。それは単純に現代的な要素を加えて同じ物語を語り直すというより、オリジナルの要素を元に新たな着想で作り直す、ハリウッドのフランチャイズ作品における「リブート」に近い考え方だった。

 翌年の『のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』は再びリメイク作であったが、2008年の『のび太と緑の巨人伝』はオリジナル作品(原案はテレビアニメ作品)。その後もリメイク作とオリジナル作を毎年ほぼ交互に製作することで、『ドラえもん』映画はシリーズの歴史への目配せと、新しい作品世界の開拓、双方向に開かれたシリーズとして活気を取り戻していく。2012年の『のび太と奇跡の島 〜アニマル アドベンチャー〜』以降はコンスタントに30億以上の興収を稼ぎ出し、東宝配給作品の中でも「最も安定したコンテンツ」として、春休み興行の軸となってきた。

 人材の開拓にも熱心で、今回の『のび太の南極カチコチ大冒険』の監督に抜擢されたのは、『千と千尋の神隠し』などで監督助手を務めてきたスタジオジブリ出身の高橋敦史。今作で高橋は監督のほか脚本、絵コンテ、演出も担当していて、かなり大きな裁量を与えられている。システマティックに作られているように見えて、作家のテイストがしっかり尊重されているのが現在の『ドラえもん』映画なのだ。

      

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