松山ケンイチ、“限界を超える”演技の説得力 『A LIFE』若手医師役に賞賛の声

松山ケンイチ『A LIFE』名演に賞賛の声

 その後、井川は沖田の部屋を訪れ、「みんなが無理だって思っていたけれど、できました。俺だってやれば、限界を超えられるんです」と言っていたが、これほど松山に似合う台詞もなかなかない。常に体当たりで限界に立ち向かってきた役者の、力強いメッセージは、多くの視聴者に響いたのではないだろうか。また、「次は沖田先生の番です。美冬先生のこと、よろしくお願いいたします」との台詞は、物語のクライマックスに向けて、さらに緊張感を高めた。自身の成長を通して、主人公へとバトンを渡す重要な役割を、松山は担ったのだ。

 壇上深冬(竹内結子)の病状はさらに進み、人間関係はますます交錯していく。果たして沖田は、深冬の手術を成功させ、自身の生き方を全うできるのか。冒頭のタイトルが「A LIFE」から「A LIVE」へと変わったように、ドラマはいよいよ“生きる”こと、そのものへの問いを投げかける。

(文=松下博夫)

■放送情報
日曜劇場『A LIFE〜愛しき人〜』
毎週日曜よる9時〜9時54分
出演:木村拓哉、竹内結子、松山ケンイチ、木村文乃、菜々緒、及川光博、浅野忠信ほか
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/ALIFE/

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