高畑充希、波瑠、山本美月、前田敦子……“91年生まれ”は最強の世代だ!

 アイドル出身といえば、テレビ朝日系列の木曜ドラマ『就活家族〜きっと、うまくいく〜』で長女を演じている前田敦子も忘れてはならない。彼女だけでなく、AKB48の全盛期を支えたメンバーの多くがこの世代なのである。高橋みなみ、板野友美、柏木由紀、北原里英。現役でアイドルとして活動するメンバーもいるが、卒業して女優や歌手としての道を進み始めたメンバーもいる。

 女優やアイドルだけではなく、最近ではアイドル級の人気を誇る声優界も見逃せない。今期3作でメインキャラクターを務める上坂すみれは声優としての活躍もさることながら、女優として飛躍する可能性を秘めている。現在フジテレビ・オン・デマンドで配信中の最果タヒ原作のショートフィルム『さいはてれび』の一編で、主演を務める上坂。しかもそのエピソードの監督を務めたのが、『溺れるナイフ』などで急上昇中の山戸結希となれば、演技の素質も充分にあるとみてよいだろう。

 そして今最も勢いに乗っているのは、92年の早生まれではあるが、学年的には91年世代に含まれる岸井ゆきのだ。舞台を中心に活躍していた彼女は、一昨年暮れに公開された『友だちのパパが好き』で注目を集め、昨年一年間で出演映画が8本公開。若手女優の中ではズバ抜けた多さだ。現在は月9ドラマ『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)で主人公の友人役として出演し、また『レンタルの恋』(TBS系)では、山田公介(太賀)の幼なじみ役を演じている。この後、映画とドラマでそれぞれ主演作も待機しているのだ。

 これだけあらゆる分野から女優としての才を見せるメンバーが溢れる世代はなかなか見当たらない。88年世代のようなブランド感はなくとも、全方位に対応した“最強世代”といっても過言ではない。その中で頭ひとつ抜けているのは、やはり高畑充希だろうか。3月18日から公開される映画『ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』で久々に声優を務めるとなれば、その圧倒的な演技力がアニメーションの中でどれほど際立つのか期待せずにはいられない。

■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

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