唐沢寿明の熱演が「泣ける!」と話題に “神回”となった『ラスト・コップ』第8話

 「記憶喪失」というのは古くからフィクションの世界ではお馴染みの方法論だ。これが、バディ・ドラマに使われるとなると、例えば2002年に公開された『メン・イン・ブラック2』のように、それは必然的に二人の絆をさらに深めるものとなる。今回のクライマックスで、敵に捕らえられた二人が見せるやり取りからは、まさにその予感が漂う。記憶を取り戻せないながらも、京極という存在の大きさを理解した望月と、すべてを思い出してもらいたい京極。京極が「お前が俺を忘れるはずねえだろおおおっっ」と叫び、望月の名前を連呼する本シリーズ屈指の名場面では、互いが互いの重要性を改めて理解したということだろう。同シーンはSNSでも「ふたりの絆に感動した」、「泣ける!」と大いに話題になった。

 こうして絆を強めた二人(もちろん、望月は記憶を取り戻す)が、ドラマ終盤でどのような活躍を見せるのか。今回の意味深なラストシーンからは、あらゆる想像が膨らむ。

■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

■番組情報
『THE LAST COP/ラストコップ』
日本テレビ
出演:唐沢寿明、窪田正孝、佐々木希、黒川智花
原作:「DER LETZTE BULLE」
Red Arrow International 配給
脚本:佐藤友治
製作著作:日本テレビ、HJホールディングス
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/lastcop/index.html

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