二宮和也、風間俊介、そして安井謙太郎も……演技派ジャニーズを育てた女優・大竹しのぶの手腕

 おそらく、ジャニーズJr.の中でも演技に定評のある安井は、上手く立ち回れるのではないだろうか。例えば、テレビドラマ『SHARK〜2nd Season〜』で演じた進藤皓太役。進藤皓太はデビューしたての新人バンドのギタリストで、曲へのこだわりからメンバーと衝突してバンドを脱退、ライバルとして再び姿を現すという役。さらに親友であり、バンド仲間であり、ルームメイトであった入江朔(ジャニーズWEST 重岡大毅)と一人の女性を巡るライバルとしても、複雑な心情を見事に演じていた。

 また、舞台でも安井はしっかりと実績を残している。ジャニーズ事務所に入所して間もなく抜擢された『滝沢演舞城 '08 命』の南郷力丸役である。女形である南郷役を、入所1年にも満たない安井はアドリブを交えつつ見事に演じ切ったのだ。その女性と見まごうばかりの姿に目を奪われたファンも多く、「安井謙太郎」という名前はジャニーズファンの間に浸透した。

 とは言え、安井にはまだまだ伸びしろがある。大竹をはじめ、ベテラン勢に囲まれて演技をすることで、さらに演技力に磨きがかかるだろう。最近では、ジャニーズJr.内のユニット・Love-tuneを結成し、人気も加速しているところで、王道アイドルとしても、演技派としても可能性に溢れているといえそうだ。『三婆』での大竹との共演を通して、ぜひ風間や二宮に続く“演技派ジャニーズ”としてスキルを磨いていってほしい。

(文=高橋梓)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる