『神様メール』監督が語る、“現実と非現実”の映画論「登場人物の視点を通して世界を描いている」

『神様メール』監督インタビュー

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ーーたしかに同じ現実を見ていても、人によって感じ方や見え方は異なりますよね。

ヴァン・ドルマル:私の映画には、登場人物が指とダンスするシーンなど、とても現実では起こり得ない描写がちりばめられています。しかし、それらは登場人物たちの感覚的な部分を表しているんです。例えば、ひとりのキャラクターを描く時、椅子とテーブルしかないシンプルな部屋で、その人の内面が持つ空虚さを表したりね。実際にそのキャラクターが暮らしている部屋はもっと雑然としていても、彼が知覚しているものだけを映し出していくことで、その心情を描くわけです。そんな風に、人それぞれに色んなシチュエーションがある中で、なにが起きてもおかしくない物語を成立させるために、今回はおとぎ話みたいな構成の映画にしました。

(取材・文=泉夏音)

『神様メール』予告映像

■公開情報
『神様メール』
5月27日(金)、TOHOシネマズ シャンテほかにてロードショー
監督:ジャコ・ヴァン・ドルマル
脚本:ジャコ・ヴァン・ドルマル、トーマス・グンズィグ
出演:ピリ・グロワーヌ、カトリーヌ・ドヌーヴ、ブノワ・ポールヴールド、フランソワ・ダミアン、ヨランド・モロー
配給:アスミック・エース
2015年/フランス、ベルギー、ルクセンブルク/カラー/115分/スコープサイズ/5.1ch サラウンド/フランス語/PG12
(c)2015 - Terra Incognita Films/Climax Films/Apres le deluge/Juliette Films Caviar/ORANGE STUDIO/VOO et Be tv/RTBF/Wallimage
公式サイト:http://kamisama.asmik-ace.co.jp/

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