ディズニー・ブランド健在　公開4週目を過ぎても圧倒的な強さの『ズートピア』

　ディズニーが『アナと雪の女王』や『ベイマックス』といったアニメ作品、そして『スター・ウォーズ』のような興収100億円以上が「ノルマ」となっていたに違いない作品でターゲットとしてきたのは、実はこの膨大な「0か1か」（デジタル信号みたいですね）の観客（と呼んでいいのかわからないが）層であり、そこで0をいかに1にするかの勝負をしてきたわけだ。そりゃあ、「1年に1本映画を観るか観ないか」みたいな人は劇場公開作品にアンテナを常に張っているわけがなく、大体公開から1か月くらい経ってからワサワサと劇場に足を運ぶようになるのも無理はない。先週末の『ズートピア』の動員・興収の数字は、本作が遂にこの「0か1か」のゾーンに入ったことを示している。ディズニー・アニメはここからが強い。

■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」ほかで批評／コラム／対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』（新潮新書）発売中。Twitter

■公開情報
『ズートピア』
全国公開中
製作総指揮：ジョン・ラセター
製作：クラーク・スペンサー　
監督：バイロン・ハワード／リッチ・ムーア
配給：ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
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公式サイト：Disney.jp/Zootopia