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Hey!Say!JUMP・山田涼介、『暗殺教室-卒業編-』で見せた役者としての成長と課題

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20150821-jump-s.jpg(C)タナカケンイチ

 Hey!Say!JUMPの山田涼介が二度目の映画主演を果たした『暗殺教室-卒業編-』は、彼の役者としての“成長”が色濃く感じられる作品だった。前作に引き続き、山田演じる潮田渚は控えめな性格ではあったが、”殺せんせー(声:二宮和也)”への暗殺の能力をさらに進化させ、クラスを率いる人物として描かれており、山田本人の俳優キャリアを重ねて観ることもできた。

 今作では、”殺せんせー”の過去の姿である“死神”(二宮和也)のエピソードや、クラスメートの茅野カエデ(山本舞香)の裏切り行為など、個々のキャラクターにスポットを当てたシークエンスも多く、山田演じる渚の見せ場は決して多くはない。しかし、終盤に向けて存在感を増していき、クラスメートそれぞれの個性を立てつつも、中心的存在となっていく。また、エピローグでも山田は印象的な演技を披露しており、本作を清々しい結末へと導いている。

 これまで山田は、正統派のヒーローキャラを演じることが多かった。『探偵学園Q』(日本テレビ)や『古畑中学生』(フジテレビ)、『左目探偵EYE』(日本テレビ)、そして『金田一少年の事件簿』シリーズ(日本テレビ)などでは、外連味のない爽やかな芝居を披露している。とくに『金田一少年の事件簿』は、過去に堂本剛、松本潤、亀梨和也といったジャニーズ俳優たちが主役を務めてきた作品であり、いわば王道の“イケメンドラマ”だ。ジャニーズの中でも特に華のあるメンバーが起用されてきたことからも、山田がどんな期待を背負ってきたかが伺えるだろう。実際、山田はその甘く、誠実さを感じられるマスクを活かし、主人公・金田一の持つ優しさや正義感をうまく表現していた。そのため、山田を“スター性のあるアイドル俳優”と認識していたファンも多いだろう。

 Hey!Say!JUMP内でも、かつては山田の存在感が突出していた。ドラマ出演はもちろん、テレビなどのメディア露出もほかのメンバーに比べて多く、CDのジャケットでもセンターを飾っている。しかし、そのためにHey!Say!JUMPは、熱心なファン以外からは“山田涼介とその仲間たち”のように映ってしまうことも多く、グループとしての魅力をイマイチ打ち出せていない面もあった。ところが昨今では、中島裕翔や知念侑李らも俳優として実力を付け、それぞれの個性を発揮するようになり、かえって山田自身のカラーも明瞭になってきている。もちろん、いまなおグループ内ではセンター的な位置づけではあるのだが、それによってほかのメンバーが目立たなくなるわけではない。山田自身、非常にグループ思いであり、ほかのメンバーのためにも自ら道を切り拓こうとしていたことは、ファンにとって周知の事実だが、彼が理想としていたセンターとしてのあり方は、いまやっと実現化しているように感じる。

 山田のそうした変化が、役者仕事においても明確に表れたのが、『グラスホッパー』における“蝉”という役柄だったのではないか。ぞっとするほどの美少年でありながら、表情ひとつ変えずに、相手が死んでもなおナイフで全身を刺し続ける冷酷な殺人マシーンを演じたことは、俳優・山田にとって新境地となった。ビジュアル面でも返り血を避けるためのレインコートや白髪などで徹底した役作りを行い、浅野忠信演じる“鯨”との戦闘シーンでは、人間離れしたアクションも披露。ギャップのある演技は多くの映画ファンからも支持を集めた。

      

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