『レヴェナント』坂本龍一の音楽を使用した予告編公開 「大きな自然を音楽で描きたかった」

『レヴェナント』、坂本龍一音楽版予告を公開

 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の最新作『レヴェナント:蘇えりし者』より、坂本龍一の音楽を使用した予告編が公開された。

 本作は、19世紀アメリカの荒野を舞台に、狩猟中に重傷を負ったハンターのヒュー・グラスが、目の前で息子を殺した狩猟チームのメンバー、ジョン・フィッツジェラルドに復讐を果たす模様を描く。本作の演技で第88回アカデミー賞主演男優賞を受賞したレオナルド・ディカプリオが主人公のヒュー・グラスを演じるほか、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のトム・ハーディらが出演する。メガホンを取ったイニャリトゥ監督、撮影を担当したエマニュエル・ルベツキも、第88回アカデミー賞でそれぞれ2年連続監督賞、3年連続撮影賞に輝いている。

映画「レヴェナント:蘇えりし者」坂本龍一さん音楽版予告

 このたび公開されたのは、坂本龍一が担当した劇中音楽が使用された予告編。坂本は映像の冒頭で、「この作品には息を呑むような素晴らしい映像が詰まっています。私は音楽で、主人公ヒュー・グラスの壮大なドラマを表現しました」と語る。

 また、坂本は「まだまだ荒い編集の映像を監督と一緒に観て、音楽について実際の音を聞きながら長く話し合いました」と、イニャリトゥ監督との作業を振り返りながら、「初めて観たその時から、この映画の主人公は“自然”だと思いました。さらにルベツキが自然光で素晴らしい精度で撮影していますよね。そこで人間ドラマを包む大きな自然というものを音楽で描きたかったのです」と、音楽を手掛ける上で“自然”をテーマにしたことを明かした。

 『バベル』でも坂本の「美貌の青空」などの楽曲を使用したイニャリトゥ監督は、「彼の曲には余計なものがなく優雅で感動的だ。今回の音楽には、感動的な静寂がある。静寂という“間”が映画にとって重要な役割を果たすんだ」と、坂本の音楽が重要な役割を果たしていると解説。一方、坂本は、「最初に電話を受けた時にも言っていたのが、『メロディよりもサウンドだ。サウンドの積み重ねが必要なのだ!』と。覚えやすいメロディの音楽を使う映画が多いのですが、そういうものを目指していたのではないということです」と、イニャリトゥ監督とのコラボレーションを振り返った。

 なお、リアルサウンド映画部では近日中に坂本龍一のインタビューを公開予定。

■公開情報
『レヴェナント:蘇えりし者』
4月22日(金)TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディほか
(c)2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/revenant/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「映画情報」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる