『バットマン vs スーパーマン』高い支持から見える、日本におけるアメコミ・ヒーロー映画の定着

日本に定着しつつあるアメコミ映画

 アメリカ本国では批評家からの酷評も続出しているものの、大多数の観客は熱狂、興収では期待通りの記録的ヒットとなっている『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は、このジャンルにおいて批評よりも原作ファンを中心とする観客からの支持がいかに重要かを証明してみせた。今年はこの後も『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(4月29日日本公開)、『デッドプール』(6月1日日本公開)、『X-MEN:アポカリプス』(8月日本公開予定)、『スーサイド・スクワッド』(9月10日日本公開)、『ドクター・ストレンジ(原題)』(12月日本公開予定)と続くアメコミ・ヒーロー映画だが、映画的には欠点も散見される『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』に対する日本の観客の好リアクションからは、ようやく日本でもアメコミ・ヒーロー映画のファンベースが固まりつつあることが伝わってくる。

■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮新書)発売中。Twitter

■公開情報
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』
公開中
監督:ザック・スナイダー
脚本:クリス・テリオ、デイビッド・S・ゴイヤー
製作:チャールズ・ローブン、デボラ・スナイダー
製作総指揮:クリストファー・ノーラン、エマ・トーマス、ウェスリー・カラー、ジェフ・ジョンズ、デイビッド・S・ゴイヤー
出演:ベン・アフレック、ヘンリー・カビル、エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグ、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーン、ジェレミー・アイアンズ、ホリー・ハンター、ガル・ガドット
配給:ワーナー・ブラザース映画
(c)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC
公式サイト:http://www.batmanvssuperman.jp

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