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宇野維正の興行ランキング一刀両断!

米アカデミー賞は本当に日本の映画興行に影響をもたらさなくなったのか?

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 近年、アカデミー賞における受賞が、その作品の日本での興行成績に(公開時期の問題を除いても)影響力がなくなってきていると指摘する声があり、実際にそれはデータでも一部実証されてもいる。しかし、日本でも「映画ファン」に限っていえば、やはりアカデミー賞は最大の関心事の一つであり、受賞するしないにかかわらず、そこで話題となることは少なからず興行にも影響を与えているはずだ。数字としてわかりやすく表れにくい一番の理由は、そもそも近年のアカデミー賞候補作品が以前と比べて「通好み」の作品に大部分が占められるようになったから。つまり、作品選定の傾向そのものが変わってきているのだ。

 今回の『マネー・ショート』に関して言うなら、この題材と監督とキャスティングで214スクリーンという規模で公開となったのは、事前にアカデミー賞の候補となったことで受賞の期待がかけられていたからであり、そこで今回それなりの数字を残したことにも、アカデミー賞での宣伝効果がある程度寄与しているに違いない。今年アカデミー賞の作品賞を受賞した『スポットライト』は、ある意味で『マネー・ショート』以上にハードなテーマを扱っていて、監督も出演者も地味な作品である。来月15日公開の『スポットライト』も期待以上の成績を上げることがあったら、改めてこの「アカデミー賞、日本の興行に影響あるのか?」問題について考えてみたい。

■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮新書)発売中。Twitter

■公開情報
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
3月4日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー
監督:アダム・マッケイ
出演:クリスチャン・ベール、スティーブ・カレル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピット
脚本:チャールズ・ランドルフ、アダム・マッケイ
配給:東和ピクチャーズ
(C)2015 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED. 
公式サイト:http://www.moneyshort.jp

      

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