二階堂ふみと同じシチュエーションで撮影も 『蜜のあわれ』衣裳展の開催が決定

二階堂ふみ主演『蜜のあわれ』衣装展開催へ
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澤田石和寛によるデザイン画 (c)2015『蜜のあわれ』製作委員会
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澤田石和寛によるデザイン画 (c)2015『蜜のあわれ』製作委員会

 4月1日公開の二階堂ふみ主演映画『蜜のあわれ』の公開を記念した衣装展が、3月1日から3月13日にかけて、渋谷ヒカリエにて開催されることが決定した。

 『蜜のあわれ』は、金沢三文豪の一人、室生犀星が晩年に発表した同名小説を、『ソレダケ/that's it』の石井岳龍監督が映画化した文学ドラマ。室生自身を想起させる老作家と、少女の姿に変貌する金魚との無邪気かつエロティックな触れ合いを描く。金魚から人間の姿に変貌する少女・赤子役で二階堂ふみが主演を務めるほか、共演には、赤子とともに暮らす老作家役に大杉漣、老作家の過去の女である怪しげな幽霊役に真木よう子、同時代に活躍した作家・芥川龍之介役に高良健吾、金魚売りの辰夫役に永瀬正敏らが名を連ねる。

 このたび開催が発表された衣装展では、本作の衣装デザインを担当した、衣裳デザイナーの澤田石和寛がデザインし、二階堂ふみが劇中で実際に着用した衣裳や小物、写真などが展示される。また、映画のポスターと同じシチュエーションで撮影ができるフォトスポットも設けられ、期間中、本作のスチール撮影を担当したカメラマン中野愛子による撮影会の実施も予定されている。

 このたびの衣裳展開催発表にあわせ、『信長協奏曲』『ライチ☆光クラブ』『るろうに剣心』、現在放送中のau三太郎シリーズのCMなど、数多くのヒット作を手がける澤田石による本作のデザイン画も公開され、コメントも到着している。

衣装デザイン・澤田石 コメント

衣裳について

金魚の赤子が産み落とされて死んでしまうまで、その時間を追う衣裳です。つまり赤子の成長が衣裳で表現されているのです。袖が伸び、スカートの丈が長くなり、 次第に「赤」の面積が増え、朱赤色のシルクオーガンジーから赤黒い二色糸のシフォンへ素材の変化に合わせて「赤」がどんどんと深くなっていくのです。赤子の尾鰭はスカートになっていて、3種類のスカートがありました。ドレスだけで13種類の生地で制作しています。靴下も手袋も帽子も鞄も赤です。時代設定を追ってヴィンテージの鞄をフランスから送ってもらいました。金魚を表現するためにもうひとつ重要だったのがフォルムです。金魚のフォルムをデザインするために衣裳制作の岩崎晶子に金魚の形をおこしてもらいました。裾を軽くするなど金魚の尾鰭の動きをイメージした、柔らかいドレスにしてもらっています。素材に透ける素材のドレスを重ねることで、衣裳の輪郭に金魚の尾鰭の様な印象を加えることもデザインの一つです。男性の思考から産まれた女性の「艶めかしさと純情」を赤い色をつかって表現することができたと思います。作家にも同じことをしています。作家の着物は灰白色の着物で始まり最後は漆黒まで色を深めていきます。死に向けた色として。死の色については「黒」と石井さんが口ずさんだことを覚えています。大体12色の着物があったと思います。時間を追ってどんどん作家の着物は色が濃くなっていきます。

二階堂ふみとのやりとり

彼女はこちらの思い描いたイメージに乗り、その上でもっと個性を強くするアイディアを出してくれる素敵な役者です。顔合わせで初めて会ったときにデザイン画をみて、「楽しみにしています」と言っていました。衣裳的には、「ボックリがいいと思う」とアイディアが出てきました。まだ白い生地で作成された衣裳の仮縫いを着て、「ボックリ、、、」と彼女が口ずさんだことを覚えています。衣裳合わせでは、一着づつ着ながら、こちらの意図を確認するようにゆっくり時間をかけて赤子のキャラクターを完成させてくれました。「蜜のあわれ」の世界観の中心に立って、赤子を体現してくれたと思います。

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『蜜のあわれ』より ※この写真と同じシチュエーションで撮影ができるフォトスポットを展示予定 (c)2015『蜜のあわれ』製作委員会

■イベント詳細
【映画『蜜のあわれ』公開記念展示】
〜人を好きになるということは愉しいものでございます〜
場所:渋谷ヒカリエ(8階) CREATIVE LOUNGE MOV / aiiima1
会期 : 3月1日(火)〜3月13日(日)まで

■公開情報
『蜜のあわれ』
4月1日(金)より、新宿バルト9ほかにてロードショー
原作:室生犀星「蜜のあわれ」
監督:石井岳龍
脚本:港岳彦
出演:二階堂ふみ、大杉漣、真木よう子、韓英恵、上田耕一、渋川清彦、高良健吾、永瀬正敏
配給:ファントム・フィルム
(c)2015『蜜のあわれ』製作委員会
公式サイト:http://mitsunoaware.com/

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