平日の『スター・ウォーズ』、週末の『妖怪ウォッチ』 正月休み突入で『SW』が本領発揮か!?

正月休み突入で『SW』が本領発揮か!?

 週末に強い『妖怪ウォッチ』と平日(特に夜)に強い『スター・ウォーズ』というのも予想通り。これから冬休みに入って「子供に強い『妖怪ウォッチ』に有利」と考える向きもあるかもしれないが、『妖怪ウォッチ』のキャンペーンは先週金曜のテレビでの年末特番をもって一通り終了。今年は、昨年の『NHK紅白歌合戦』などにおける「1年を代表するコンテンツ」としての放送局を横断しての露出もない。子供たちが先着プレゼントのメダルを入手した時点で、伸びしろはあまり残っていないだろう。逆に、年末にママと一緒に『妖怪ウォッチ』を観に行った子供たちは、正月はパパと一緒に『スター・ウォーズ』を観に行くのでは? と予想をしておく。

 国外に目を向けると、アメリカ国内でありとあらゆるオープニング記録を更新した今回の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は、全世界興収でも公開12日間にして10億9,057万3,329ドル(約1,309億円)という歴史的記録を打ち立てている。もはや焦点となっているのは、2009年公開の『アバター』が保持する全世界興収ナンバーワン記録の27億8,796万5,087ドル(約3,345億円)を超えるどうかという一点のみ。来年1月に中国でも公開されることを踏まえると、6年ぶりの世界記録更新は射程圏内だろう。ある程度予想はされていたこととはいえ、作品の仕上がり(日本では『スター・ウォーズ』ファンじゃない人のガヤがネット界隈を賑わせていますが、世界的にはほぼ賞賛一色です)が記録に拍車をかけている状況。個人的には、現在予定されている「エピソード9」以降の作品制作にもディズニーが乗り出してきそうで気が気じゃないです……。

■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮新書)、2016年1月16日発売。Twitter

■公開情報
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
公開中
監督:J.J.エイブラムス
脚本:ローレンス・カスダン
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
(c)2015 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved

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