平日の『スター・ウォーズ』、週末の『妖怪ウォッチ』 正月休み突入で『SW』が本領発揮か!?

正月休み突入で『SW』が本領発揮か!?
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 この調子だと、当分のあいだ本コラムは『スター・ウォーズ』と『妖怪ウォッチ』の話ばかりになってしまうので、まずはトップ10圏外の作品の話から。

 今週ギリギリでトップ10入りを逃して11位となったのが、12月23日公開の『クリード チャンプを継ぐ男』。『ロッキー』の宿敵アポロの息子が主人公となり、ロッキーが彼のセコンドを務める本作。今年新作が公開された『マッドマックス』や『スター・ウォーズ』同様に70年代後半に1作目が発表されたシリーズものの「新章」として、公開前にはファンから不安も囁かれていたが、いざフタを開けてみれば大絶賛の嵐。主役を譲ったシルヴェスター・スタローンには「アカデミー助演男優賞候補」の声まで上がっている。それを踏まえると、11位スタートというのはちょっと寂しいスタート。映画ファンの間では話題になっているものの、その熱が往年の『ロッキー』ファンにはちゃんと届ききっていないのがもどかしい。しばしば映画ファンから批判に晒されることになる「ベタな邦題」問題だが、ここはもっとベタに「クリード -ロッキー新章-」くらいわかりやすくした方が良かったのでは?(もしかしたら権利的にタイトルに「ロッキー」の名前をもってくるのはNGだったのかもしれないけれど)

  もう一作。「『クリード』とこれを観ないと年間ベストは決められない!」と映画ファンの間で話題になっているのが先々週、『スター・ウォーズ』の翌日、『妖怪ウォッチ』と同日に公開された『ストレイト・アウタ・コンプトン』。全米で記録的ヒットとなった、アメリカの最重要ヒップホップ・グループ、N.W.A.のサクセス・ストーリーを描いた本作。テーマ的には日本公開が見送られる可能性もあっただけに、こうしてちゃんと日本公開されて、ヒップホップ・ファンだけでなく映画ファンも劇場に押しかけているだけで「よし」とすべきなのだろう。ただ、続編制作の噂もあるだけに、次作もちゃんと日本公開されるためにも、もうちょっと口コミやSNSでの評判が広がるといいのだけれど(本稿も少しは貢献できることを願って書いています)。

 さて、本題の『スター・ウォーズ』vs『妖怪ウォッチ』については、先週じっくりと分析した内容(世紀の頂上対決!  動員は『妖怪ウォッチ』、興収は『スター・ウォーズ』で決着!)から特に付け加えることはない。先週に引き続いて今週もそうであるように「週末」の「動員」のランキングという括りでは『妖怪ウォッチ』がリードすることがあっても、累計では興収&動員ともに『スター・ウォーズ』が圧勝するだろう。先週土日2日間の両作品の記録を比較すると、『妖怪ウォッチ』が動員45万人&興収5億円、『スター・ウォーズ』が動員44万人&興収7億円。週末でも動員はほぼ同じで、興収では『スター・ウォーズ』が約40%も上回っている。累計ではその差はより明白で、『妖怪ウォッチ』が動員215万人&興収23億円、『スター・ウォーズ』が動員245万人&興収38億円。

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