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『下町ロケット』人気を支える“理系女子” 土屋太鳳と朝倉あきのポジションを読む

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 現在TBSの日曜劇場で放送されている『下町ロケット』の勢いが止まらない。第1部の最終話であった第5話で、今年の民放連続ドラマとしては唯一の20%超えを記録し、先週放送された第8話もまた20%を超えたのだ。大ヒットとなった『半沢直樹』から続く、この枠での池井戸原作の快進撃は言うまでもなく、またしても福澤克雄が演出ということもあり、いくら期待をかけてもその何倍ものクオリティで返してくれる安心感があるのだ。以前このサイトでも紹介された通りの必勝パターンで、今期の民放ドラマ枠でひとり勝ちしていると言っても過言ではない。(参照:『下町ロケット』は“現代の時代劇”だ 福澤克雄チームの必勝パターンと今後への期待

 もっとも、『半沢直樹』『ルーズヴェルト・ゲーム』と続いてきた池井戸原作の日曜劇場では、登場人物のほとんどが男性という、古典的な男性中心の社会が描かれており、かえってその中で描かれる女性キャストはとても重要な存在となる。前者では堺雅人演じる主人公の妻を演じた上戸彩、後者では秘書を務めた檀れいや、従業員を演じた広瀬アリスといったところであろうか。今回の『下町ロケット』においては、これまでよりも女性キャストの比率が少しばかりか多くなっている気がする。もっとも、メガバンクの上層部に女性がいないことに違和感はあるが、日本の企業の体質上そんなものだろうと思うし、会社の野球チームに女性選手がいないことが自然であるとは思わないが、中小企業の町工場に女性の姿が無いというのはいくらなんでも不自然であるからだ。

 そんな女性キャストの中で、主人公佃航平の娘・利菜を演じているのが、NHK朝の連続テレビ小説『まれ』でブレイクを果たしたばかりの土屋太鳳である。ここ最近テレビCMでも頻繁に見かけ、ちょうど今週から主演映画『orange』が公開する彼女は、意外にも芸歴10年のベテラン女優なのである。とはいえ、2011年に放送されてカルト的人気を博したドラマ『鈴木先生』でのヒロイン小川蘇美役で彼女の存在を知った人は少なくないであろう。それ以前にも黒沢清の『トウキョウソナタ』で両親が自殺してしまう少女を演じていたのだが、言われてみないとわからないものである。

 前半のロケット編では部活を辞めて進学に悩む高校生を演じていた彼女は、第5話でのロケットの発射を見つめるクライマックスで、宇宙工学を志すことを宣言し、両親と同じ慶應義塾大学理工学部への進学を決める。それから3年の月日が流れたガウディ編に入ると、今度は就職活動がうまくいかないと嘆く女子大生を演じているのである。原作のガウディ編では登場してこなキャラクターなだけに、これはもう、ドラマの結末で彼女の将来が決まると予想してしまっても間違いないであろう。ガウディ計画をきっかけに医療科学を目指すという選択肢も考えられるが、やはり宇宙工学の道を突き進んでほしいという思いが視聴者の中で強くなってくるのである。どちらにしても、町工場の社長の夢を追い続ける姿によって、一人の少女が研究者として成長していくラストが容易に想像できよう。つまりは彼女の存在こそが、このドラマの主軸となっているのである。

      

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